ミス・ブランニュー・デイ

ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)

「ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)」は、サザンオールスターズによって1984年6月25日にリリースされた楽曲で、同バンドの20作目のシングルにあたります。デビュー6周年を記念するタイミングで発表され、当初はアルバム『人気者で行こう』に収録される予定だった別の曲「海」が先行シングル候補として考えられていましたが、急遽この曲が選ばれました。統一された正式な表記には英題も含まれており、公式サイトのディスコグラフィーにおいては「ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)」として掲載されています。

背景と制作

この曲がリリースされた当時、サザンオールスターズのディレクター、高垣健の推薦により、藤井丈司がレコーディングに参加しました。楽曲はテクノポップの要素が色濃く、1980年代の流行を反映したスタイルとなっており、タイトルや歌詞は一見すると流行に流される世間への批評とも取れます。桑田佳祐は、実際には「流行に敏感な女性を魅力的に感じ、愛しさを抱いている」という意図があったとインタビューで語っています。

曲のイントロは原由子がシンセサイザーを演奏しており、藤井丈司が打ち込んだベースが特徴的です。サビのメロディは、桑田が尊敬するアントニオ猪木の入場曲と似ており、発売当初にリスナーから指摘されて桑田が驚いた逸話も残っています。

ミュージックビデオ

独特なミュージックビデオは、子供がクレヨンで描いたようなキャラクターたちが描かれ、過激な内容が話題となりました。MVは当初、制作過程でのコミュニケーション不足が影響しており、桑田や原由子も制作内容との合致が取れなかったと振り返っています。そんな内容のため、長い間お蔵入りしていましたが『ベストヒットUSAS (Ultra Southern All Stars)』に収録され、初めて日の目を見ることとなりました。ただし、オリジナルのマスターテープが紛失していたため、DVD化された際には当時のコンサートの映像が使用されています。

チャート成績と収録曲

「ミス・ブランニュー・デイ」は、オリコンによれば累計28.7万枚を記録しました。また、収録曲の一つとして「なんば君の事務所」という曲も含まれており、こちらは大森隆志が作曲を担当しています。

ライブパフォーマンスとカバー

この曲はライブでも頻繁に演奏され、サザンのコンセプトにぴったりな作品として位置づけられています。1984年当時のウッチャンナンチャンは、夏祭りの営業でこの曲を歌い上げたというエピソードもあり、後に内村光良がその時の記憶を鮮明に語っています。

また、「ミス・ブランニュー・デイ」は他のアーティストによってもカバーされており、1993年にはアーロン・クオックが広東語で収録、さらに槇原敬之や小柳ゆきなども自身のアルバムにこの曲を取り入れています。

サザンオールスターズの「ミス・ブランニュー・デイ」は、リリースから数十年経った今でも多くの人々に愛され続けている名曲です。

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