ミニ・ネプチューン

ミニ・ネプチューン、またはサブ・ネプチューンは、スーパーアースと海王星の中間に位置する惑星の分類です。具体的には、質量が地球の約10倍程度から海王星の質量程度までの範囲の惑星を指します。これらの惑星は、水素とヘリウムからなる厚い外層（エンベロープ）を持つことが特徴的です。さらに、その内部には氷や岩石で構成された層が存在すると考えられています。また、一部のミニ・ネプチューンは、内部に深い海を持っている可能性も指摘されています。

エンベロープの下層には、水、アンモニア、その他の重い揮発性物質が含まれていると予想されています。もしエンベロープが存在しない場合は、これらの惑星は海洋惑星として分類されます。ミニ・ネプチューンの研究は、主に天王星や海王星に関する知識に基づいて進められています。岩石惑星とガス惑星を区別するサイズ境界は、およそ1.6〜2.0地球半径と推定されています。

観測データによると、大きな半径を持ち、かつ質量が測定されている惑星の多くは低密度であることがわかっています。この低密度を説明するためには、惑星が厚い大気を持っている必要があると考えられます。具体的には、半径が約1.6地球半径よりも大きく、質量が約6地球質量よりも重い惑星は、大量の揮発性物質、または水素とヘリウムからなる外層を持っている可能性が高いです。

ケプラー宇宙望遠鏡の観測データ分析により、短周期のサブネプチューン（半径が1〜4地球半径で、公転周期が100日以下のもの）のサイズ分布が二峰性であることが明らかになりました。具体的には、約1.3地球半径と2.5地球半径にピークがあり、その中間の1.5〜2.0地球半径には、比較的頻度が低い「半径の谷間」が存在します。

この谷間によって区切られた2つのグループのうち、大きい方のグループは、岩石質のコアを水素・ヘリウムのエンベロープが取り囲んだ、天王星型惑星に類似した惑星だと考えられています。一方、小さい方のグループは、エンベロープを持たない、岩石・金属質の地球型惑星だと考えられています。このことから、ミニ・ネプチューンは、実際には2つの異なる種類の惑星が混合したグループであるという解釈がなされています。

エンベロープの有無は、惑星のサイズに大きな影響を与えます。例えば、1.2地球半径の岩石惑星に、惑星全体の質量のわずか1％のエンベロープを追加するだけで、半径は2.0地球半径にまで拡大すると予測されています。

太陽系内では、海王星型惑星に生命が存在する可能性は低いと考えられています。しかし、系外惑星においては、主星の大きさや距離などの条件を満たせば、地球の海に似た環境を持つミニ・ネプチューンが存在する可能性が指摘されています。このような生命が存在する可能性を持つミニ・ネプチューンは、「ハイセアン惑星」と呼ばれ、研究が進められています。

関連する用語としては、ホット・ネプチューンやコールド・ネプチューン、そしてハイセアン惑星などがあります。

参考資料として、以下の外部リンクも参照してください。

Super-Earths or Mini-Neptunes?

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