ミヨシ油脂

ミヨシ油脂株式会社の概要

ミヨシ油脂株式会社（英: Miyoshi Oil & Fat Co.,Ltd.）は、食用油脂や工業用油脂の製造を行う日本の企業です。1949年に東京証券取引所が戦後に再開されて以来、同社は上場企業として活動を続けており、その歴史は長いものとなっています。国内における食用加工油脂の生産量は1位を誇り、特にマーガリンやショートニング、ラードといった商品が有名です。さらに、シャンプーやリンス、石鹸、洗剤の原料となる天然油脂や石油化学原料も取り扱っています。

企業の成り立ち

1921年に設立されたミヨシ石鹸工業合資会社は、当初は繊維工業用石鹸の製造を目的としていました。その後、1937年にミヨシ化学興業株式会社へ改組し、脂肪酸や繊維油剤の製造を開始します。1941年からは食品油脂の分野にも進出し、マーガリンの製造を始めました。1949年に現在の社名であるミヨシ油脂株式会社に商号変更し、同年に東京証券取引所へ上場しました。

2009年には日清オイリオや山崎製パンからの出資を受け、両社はそれぞれ10%の株式を保有する筆頭株主となりました。

事業内容

ミヨシ油脂は、食用油脂、工業用油脂、化成品、環境産業製品の各事業を展開しています。食用油脂事業では、約1000種類の製品を製造しており、大ヒット商品である「ミヨシ食卓用マーガリン」は1951年に発売され、特に子供の顔をプリントした缶が特徴的です。

工業用油脂事業では、脂肪酸やグリセリン、工業用石鹸などを取り扱い、化成品事業では消泡剤や香粧品原料などの界面活性剤を製造しています。また、環境産業製品事業では重金属捕集剤や固定剤を扱うことで、環境負荷の軽減にも取り組んでいます。2020年の連結売上高は、食品事業が67.6%、油化事業が31.7%を占めました。

沿革と重要な出来事

会社の歴史には多くの重要な出来事があり、1971年に鐘紡との共同出資で化粧石鹸などを製造するカネボウ石鹸製造を設立したり、1972年にはアメリカのマレット社との合弁で日本マレットを設立しました。また、1986年には玉の肌石鹸との共同出資により家庭用トイレタリー商品の販売を開始し、1991年には日本タンクターミナルを買収しています。さらに、近年では2022年にサッカークラブ南葛SCとのパートナー契約を締結し、地域とのつながりを深める活動も行っています。

工場と関係会社

ミヨシ油脂は、東京都葛飾区に本社を置き、千葉、名古屋、神戸に工場を構えています。各工場では食品や化成品に特化した生産が行われ、それぞれの市場ニーズに応えています。関係会社にはミヨシ商事、ミヨシ物流、セキセイT&Cなどが含まれ、油脂事業を中心に様々なビジネスを展開しています。

まとめ

今後もミヨシ油脂は、革新を続けながら、より良い製品を提供し、環境問題にも取り組んでいくでしょう。

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