ミラクルファイブ

ミラクルファイブ：多様なゲームモードを誇る戦略的ボードゲーム

ミラクルファイブは、発明家である長谷川五郎氏によって考案され、メガハウスより発売されたボードゲームです。2007年の日本での発売後、2009年にはアメリカ合衆国でも発売され、世界中にその魅力を広めました。日本オセロ連盟を通じて購入できるほか、同連盟の公式サイトではコンピューター対戦も可能です。

ゲームの特徴

このゲームの最大の特徴は、その多様性です。基本的な五目並べのルールをベースとしながらも、8種類もの異なるゲームモードが用意されており、それぞれ異なる戦略や駆け引きが楽しめます。各ゲームモードは、西遊記、三国志、アラビアンナイトといった有名な物語をモチーフにデザインされ、盤面や駒の動き、勝利条件などが変化に富んでいます。

盤面と駒

盤面は10×9マスの90マスで構成され、外周と中央の横1列の42マスが青色、残りの48マスが緑色に塗られています。駒は楕円柱状で、昼駒（白色、赤い太陽の記号）と夜駒（黒色、黄色の三日月の記号）の2種類があります。昼夜駒はゲームによって異なる能力を持ち、戦略に大きく影響します。

主要なゲームモード

ミラクルファイブには、大きく分けて4種類のゲームモードが存在します。すべてのゲームモードで、夜駒側が先手となります。

ミラクルファイブ（スペースウォーク）： 西遊記をモチーフにした五目並べです。盤面は地上界（緑マス）と宇宙界（青マス）に分けられ、駒は縦・横・斜めに移動します。宇宙界では「宇宙遊泳」と呼ばれる特殊な移動が可能で、戦略の幅が広がります。
アタック： 三国志をモチーフにした即決ゲームです。中央の青マス（青空）が重要な役割を果たし、駒を前進させながら敵陣に突入し、「完全突入」を目指します。
テンゲスト（スカイゲスト）： アラビアンナイトの「天からのお客様」をモチーフにしたチェッカーに似たゲームです。地上界と宇宙界に分かれた盤面で、駒は斜めに前進し、敵陣の占領を目指します。「宇宙反射」という特殊能力も存在します。
ダイナミックレース、ツースリー、ナインゲーム、Dレース： これらは、それぞれ100メートル走、マラソン、400メートル障害走をモチーフにしたレースゲームです。専用の盤面を使用し、シンプルながらも白熱したレースが展開されます。Dレースは最大4人までプレイ可能です。

ミラクルファイブのルーツ：セルゴ

ミラクルファイブは、長谷川五郎氏が1970年代に考案した「セルゴ」というゲームを起源としています。セルゴは、10×9マスの盤面と、昼夜駒、宇宙空間の概念を既に備えており、ミラクルファイブの原型と言えるでしょう。セルゴはその後「ニューセルゴ」、「ソクラテス（宇宙遊泳）」を経て、現在のミラクルファイブへと進化を遂げました。

奥深い戦略性と多様な楽しみ方

ミラクルファイブは、シンプルなルールでありながら、宇宙空間の活用や駒の特殊能力、多様なゲームモードによって、非常に奥深い戦略性を秘めています。初心者には分かりやすく、上級者には飽きさせない、幅広い層に楽しめるゲームと言えるでしょう。様々なゲームモードをプレイすることで、その奥深さを体感できます。

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