ミリカ・ミュージック

株式会社ミリカ・ミュージック

大阪府大阪市に本社を構える株式会社ミリカ・ミュージックは、日本の放送持株会社であるMBSメディアホールディングスの傘下にある音楽出版社です。主に、毎日放送（MBS）が制作・放送する番組に関連する音楽著作権の管理や開発などを手掛けています。

沿革

ミリカ・ミュージックの歴史は、1968年7月31日に「株式会社ミリカ音楽出版」として設立されたことに始まります。設立当初の主要な目的は、毎日放送ラジオの看板番組であった『MBSヤングタウン』から生まれた数々のヒット曲に関する著作権ビジネスを展開することでした。番組の人気を背景に、音楽出版事業を軌道に乗せていきます。

その後、時代の変化と共に事業内容を拡大。1989年7月10日には「株式会社MBS企画」と商号を変更し、音楽出版事業に加え、テレビやラジオ番組の制作業務なども行う総合的なメディア関連会社へと発展しました。

しかし、2001年7月、事業の効率化と専門性の追求を目指し、MBS企画から音楽出版事業を改めて独立させる形で、現在の「株式会社ミリカ・ミュージック」が新たに設立されました。

社名に込められた想い

特徴的な社名である「ミリカ」には、毎日放送の歴史に深く関わるエピソードが込められています。かつて、MBSの旧社屋があった千里丘放送センター（大阪府吹田市）の敷地には、一際大きなヤマモモの木が生育していました。このヤマモモの木が、社名の「ミリカ（Myrica）」の由来となっています。「ミリカ」はヤマモモの仏語表記であると同時に、学名でもあります。歴史ある場所に根差した木の名前を冠することで、会社のルーツやアイデンティティを示しています。

音楽出版事業とその実績

ミリカ・ミュージックは、音楽出版事業を核として多岐にわたる活動を展開しています。テレビやラジオ番組、映画、アニメなど、様々なメディアコンテンツにおける音楽の企画、制作、管理を行い、数多くの作品に音楽的な貢献をしています。

番組への音楽協力

MBS企画時代を含め、ミリカ・ミュージックが音楽協力を行った主な番組には、以下のようなものがあります。

アニメ・特撮

仮面ライダーシリーズ
エースをねらえ!
じゃりン子チエ
機動戦士ガンダムSEEDシリーズ（SEED、ASTRAY、DESTINYなど）
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
シャングリラ・フロンティア
ぽんのみち（製作委員会参加）
即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。（日音と共同）
その他多数

バラエティ番組他

ヤングおー!おー!
突然ガバチョ!
ちちんぷいぷい
世界ウルルン滞在記シリーズ（世界ウルルン滞在記、世界ウルルン滞在記"ルネサンス"）
情熱大陸
その他多数

これらの番組リストは、同社が長年にわたり、幅広いジャンルの映像作品に音楽面から深く関わってきた実績を示しています。

主な関連アーティスト

同社が音楽出版等で関わっているアーティストは多岐にわたります。主な例として、ギタリストの押尾コータロー、ヴァイオリニストの葉加瀬太郎、歌手のやしきたかじん、奄美大島出身の歌手である中孝介、そして毎日放送アナウンサーの関岡香などが挙げられます。

業界における位置づけ

MBSメディアホールディングスの傘下にあるミリカ・ミュージックと同様に、日本の主要な放送局グループはそれぞれ音楽出版や関連事業を行う会社を保有しているケースが多く見られます。例えば、MBSのキー局であるTBSテレビ（TBSホールディングス）傘下の「日音」、同じJNN系列で在名準キー局の中部日本放送（CBC）傘下の「CBCクリエイション」、在阪の読売テレビ（YTV）傘下の「YTE」、朝日放送（ABC）傘下の「ABCフロンティア」、関西テレビ（KTV）関連会社の「メディアプルポ」などがあり、それぞれの放送局ネットワークや地域性を活かした事業展開を行っています。ミリカ・ミュージックは、この中でMBSグループの一員として、関西を拠点にした音楽出版事業を担っています。

関連情報

株式会社ミリカ・ミュージック公式サイト

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