ムィティシ

ムィティシ (Mytishchi)

ムィティシ（ロシア語: Мыти́щи, ラテン文字転写: Mytishchi）は、ロシアのモスクワ州に位置する都市です。2021年の人口は約25万5千人で、モスクワの北東に隣接する衛星都市として発展してきました。市内にはモスクワ川の支流であるヤウザ川が流れ、モスクワとヤロスラヴリを結ぶ鉄道が通過しています。

地理と産業

ムィティシは、ムイティシンスキー地区の行政中心都市であり、地区内最大の産業都市です。特に機械工業が盛んで、兵器製造が活発に行われています。また、18世紀にエカチェリーナ2世の命によって建設されたロシア初の近代的な上水道があることでも知られており、この上水道からモスクワのクレムリンへ清潔な水が供給されていました。

歴史

ムィティシ周辺地域では、紀元前8千年紀から紀元前6千年紀の新石器時代後期の居住跡が発見されており、当時から人々が狩猟や漁撈によって生活していたことがわかっています。8世紀から9世紀には、ヴァーティチ族やクリーヴィチ族といった東スラヴ人がこの地に住み始めました。市内および周辺には、11世紀から13世紀にかけての集落が10か所以上存在していたことが確認されています。

ムィティシの集落は、1460年にはすでに存在しており、19世紀まではボリシイェ・ムィティシ（Большие Мытищи）と呼ばれていました。集落の歴史と発展は、ヤウザ川の河港と深く結びついています。ヤウザ川は当時、商船などが通る重要な交易路であり、ムィティシで船は川から引き上げられ、陸路を通ってクリャージマ川まで運ばれていました。商人たちが支払う船や荷物の陸送料は、ムィティシの人々の重要な収入源となっていました。「ムィティシ」という地名も、この陸送の料金（Мыт）に由来するとされています。19世紀半ばにはわずか389人だった人口は、その後モスクワの近郊都市として発展し、大きく増加しました。

姉妹都市

ムィティシは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

ウクライナ、チェルニーヒフ
チェコ、ニンブルク
ブルガリア、ガブロヴォ
ベラルーシ、ジョジナ、バラーナヴィチ、ボリソフ、スマリャヴィチ
リトアニア、パネベジス
ポーランド、プウォツク

外部リンク

Official website of Mytishchi （ロシア語）
Unofficial website of Mytishchi （ロシア語）

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