ムルシア＝サン・ハビエル空港

ムルシア＝サン・ハビエル空港（Aeropuerto de Murcia-San Javier）は、スペインのムルシア州サン・ハビエルのサンティアーゴ・デ・ラ・リベーラに位置する、もともと軍用の空港でした。以前は軍民共用空港として機能し、ムルシア市の南東35kmに位置していたため、同市にとって主要な空港としての役割を担っていました。

歴史

元々は空軍基地として運用されていましたが、1967年に民間利用が許可され、1968年には民間航空便の定期運航が開始されました。これにより、ムルシア地域へのアクセスが向上し、観光客やビジネス客の増加に貢献しました。

施設と能力

軍民共用時代には、エアバスA300やボーイング757といった比較的大型の旅客機の離着陸が可能な能力を備えていました。空港は国際航空運送協会（IATA）の消防カテゴリー5に分類され、緊急時には対応できるよう救急車が1台配備されていました。

2004年には、ターミナルの拡張工事が行われ、1,100平方メートルのスペースが追加されました。手荷物配送システムには新しい機器が導入され、効率化が図られました。2006年には、チェックインカウンターが8つ増設され、合計18となりました。また、保安エリアも拡大され、カフェテリアや免税店のほか、新しい化粧室が整備されました。これらの改善により、空港の旅客処理能力と利用者の快適性が向上しました。2009年には、旅客数は1,630,684人に達し、空港の利用がピークを迎えました。

民間供用終了

2019年、新たにムルシア国際空港が開港したことに伴い、ムルシア＝サン・ハビエル空港の民間供用は終了し、再び空軍専用の空港となりました。これにより、民間航空便はムルシア国際空港に移転し、ムルシア＝サン・ハビエル空港は軍事目的に専念することになりました。

就航航空会社（軍民共用時代）

軍民共用時代には、スペイン国内およびヨーロッパ各地を結ぶ多くの国際的な航空会社が乗り入れていました。

スペイン エア・ノストラム
スペイン イベリア航空
イギリス Bmibaby
イギリス イージージェット
イギリス ジェット・ツー
ノルウェー ノルウェー・エアシャトル
* アイルランド ライアンエアー

これらの航空会社は、ムルシア地域への観光客やビジネス客の輸送に大きく貢献しました。

ムルシア＝サン・ハビエル空港は、その歴史の中で、ムルシア地域の経済発展と航空輸送に重要な役割を果たしました。現在は空軍専用となっていますが、かつての軍民共用空港としての貢献は記憶されています。

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