メイダ・ヴェール駅

メイダ・ヴェール駅：歴史と文化が香るロンドン地下鉄の駅

ロンドン中心部の北西、メイダ・ヴェール地区に位置するメイダ・ヴェール駅は、ロンドン地下鉄ベーカールー線沿線にある駅です。キルバーン・パーク駅とワーウィック・アヴェニュー駅の中間に位置し、トラベルカード・ゾーン2に含まれています。

歴史ある駅舎

1915年6月6日、ベーカールー線の延伸区間の一部として開業したメイダ・ヴェール駅。その駅舎は、ロンドン地下鉄の建築家スタンレー・ヒープスによる設計で、第2級指定文化財にも登録されています。歴史的建造物を損なうことなく近代化を図った点が評価され、2009年にはイギリス鉄道遺産賞ロンドン地区部門を受賞しました。グリーン設計の他の駅舎が2階建てであるのに対し、メイダ・ヴェール駅は平屋建て。エレベーターではなく、初期のエスカレーターを採用した数少ない駅の1つです。改札口は駅舎から階段を降りたところにあり、そこからさらにエスカレーターでホームへと降りる構造になっています。

アクセスと周辺環境

駅はランドルフ・アヴェニューとエルジン・アヴェニューの交差点に位置し、ロンドンバスの路線も充実しています。16番、98番、332番、深夜バスのN16番、N98番がメイダ・ヴェール・ロードを経由し、周辺地域とのアクセスも良好です。

メディアへの登場

メイダ・ヴェール駅は、その美しい駅舎やコンコースのモザイク装飾などから、映画や音楽ビデオにも度々登場しています。

アルフレッド・ヒッチコック監督の1927年の映画「ダウンヒル」、そして1983年のステファン・ポリアコフ監督の映画「ランナーズ」では、開業当時からの木製のエスカレーターが印象的に描かれています。
イギリスのシチュエーション・コメディ「マン・アバウト・ザ・ハウス」の映画版(1974年)にも駅舎が登場しています。
ケミカル・ブラザーズの2005年のシングル「Believe」のミュージックビデオでは、当駅ホームに到着する列車が使用されています。
リチャード・カーティス監督の2013年の映画「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」では、主人公2人が駅のエスカレーターで行き違うシーンが印象的です。

ギャラリー

(ここでは、実際に駅舎、モザイク、エスカレーターなどの画像を掲載する箇所を想定しています。)

隣の駅

ロンドン交通局、ロンドン地下鉄ベーカールー線
キルバーン・パーク駅 - メイダ・ヴェール駅 - ワーウィック・アヴェニュー駅

まとめ

メイダ・ヴェール駅は、歴史的建造物としての価値と、映画や音楽など文化的な側面を併せ持つ、ロンドンを代表する地下鉄駅の1つと言えるでしょう。駅舎の美しさ、歴史、そして周辺環境の調和は、訪れる人々に忘れられない印象を与えてくれるに違いありません。

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