キルバーン・パーク駅

キルバーン・パーク駅：ロンドン地下鉄の隠れた魅力

ロンドン中心部北西に位置するブレント区キルバーン。この地に、ロンドン地下鉄ベーカールー線の駅「キルバーン・パーク駅」があります。クイーンズ・パーク駅とメイダ・ヴェール駅の間にあり、トラベルカード・ゾーン2に属しています。

キルバーン・ハイ・ロードがメイダ・ヴェールへと名前を変える地点から、北へ約100mのケンブリッジ・アヴェニュー上に建つ駅舎は、第2級指定文化財にも登録されている歴史的建造物です。赤い釉薬をかけたテラコッタブロックで飾られたその外観は、独特の風格を漂わせます。

歴史を刻む駅舎

キルバーン・パーク駅は、1915年1月31日、ベーカールー・チューブ（現ベーカールー線）のパディントン駅からクイーンズ・パーク駅への延伸に伴い、当初は仮の終点として開業しました。その後、11日後の2月11日にはクイーンズ・パーク駅までの区間が開通し、路線の途中駅となりました。当初、南隣の駅はワーウィック・アヴェニュー駅でしたが、メイダ・ヴェール駅の完成は同年6月6日でした。

駅舎のデザインは、ロンドン電気鉄道の建築家スタンレー・ヒープスによるものです。レスリー・グリーンによるベーカールー・チューブ標準設計を基調に、特徴的な半円形の大きな窓が上階に配されています。また、注目すべき点は、初期の段階でエレベーターの代わりにエスカレーターを採用した数少ない駅の1つであったことです。この先進的な設備は、当時としては画期的なものでした。

アクセスと周辺環境

キルバーン・パーク駅は、バス路線との接続も良好です。ロンドンバスの31、32、206、316、328、632系統に加え、深夜バスのN28、N31系統も利用可能です。さらに、徒歩圏内にはロンドン・オーバーグラウンドのキルバーン・ハイ・ストリート駅もあり、複数の交通手段を利用できる利便性の高い立地です。

キルバーン・パーク駅周辺は、多様な商店や住宅が混在する活気のあるエリアです。静かな住宅街から賑やかな商業地域まで、徒歩圏内に様々な表情を見せる魅力的な場所となっています。

ベーカールー線における位置

キルバーン・パーク駅は、ベーカールー線において、クイーンズ・パーク駅とメイダ・ヴェール駅の間に位置しています。この路線は、ロンドン中心部と北西部を結ぶ重要な交通ルートであり、多くの乗客が利用しています。キルバーン・パーク駅は、この路線の中でも、歴史と建築の両面から魅力あふれる駅として、その存在感を示しています。

まとめ

キルバーン・パーク駅は、歴史を感じさせる美しい駅舎と、優れた交通アクセスを兼ね備えた、ロンドンの魅力を凝縮した場所です。ロンドンを訪れた際には、ぜひ一度足を運んで、その雰囲気を味わってみてください。第2級指定文化財に指定されている駅舎の建築様式にもぜひご注目ください。 ロンドン交通博物館の画像アーカイブには、1925年撮影の駅舎写真や、2006年撮影の下層コンコースからのエスカレーター写真など、貴重な資料も残されています。

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