メイン (戦艦)

戦艦メイン (USS Maine, BB-10) について

戦艦メインは、アメリカ海軍が建造したメイン級戦艦の1番艦です。艦名はアメリカ合衆国メイン州に由来し、同名艦としては2隻目にあたります。前級の戦艦が失われた悲劇から約1年後の1899年2月15日に建造が開始されました。

艦歴

メインは、ペンシルベニア州フィラデルフィアのウィリアム・クランプ・アンド・サンズ社で起工され、1901年7月27日にメアリー・プレブル・アンダーソンによって命名、進水しました。その後、1902年12月29日にユージーン・H・C・ロイツ大佐を初代艦長として就役しました。

就役後、メインは1903年から1907年まで西インド諸島南部の大西洋岸沿いを活動し、地中海への航海も経験しました。1907年12月16日には、大西洋艦隊の一員としてハンプトン・ローズを出航し、グレート・ホワイト・フリートの世界巡航に参加しました。この世界巡航では、アラバマ (USS Alabama, BB-8) と共にグアムやフィリピンを訪問し、スエズ運河を通過して地中海へ抜け、1908年10月には大西洋岸へと帰還しました。

帰還後、メインは大西洋艦隊第3艦隊の旗艦に任命され、数ヶ月にわたって大西洋岸からカリブ海で活動しました。1909年8月31日にはニューハンプシャー州ポーツマスで一度退役しますが、1911年6月15日に再就役し、その後は東海岸沿いを活動しました。

第一次世界大戦中は、機関兵、武装警備員、海軍士官候補生の訓練艦として重要な役割を果たしました。大戦終結後、メインは1918年12月26日にニューヨークで行われた観閲式に参加しました。その後も大西洋艦隊で活動を続けましたが、1920年5月15日にフィラデルフィア海軍造船所で再び退役しました。

最終的に、1922年1月23日にフィラデルフィアのジョセフ・G・ヒトナーおよびウィリアム・F・カットレットにスクラップとして売却され、1923年12月17日にはワシントン海軍軍縮条約に基づき武装を撤去された後、解体されました。

特記事項

戦艦メインは、その長い艦歴の中で、訓練任務や世界巡航など、多岐にわたる活動を行いました。特に、グレート・ホワイト・フリートの一員として世界を巡航したことは、アメリカ海軍の歴史における重要な出来事の一つとして記憶されています。

関連事項

アメリカ海軍艦艇一覧: メインを含むアメリカ海軍の艦艇に関する情報が掲載されています。
リクルート (マンハッタン): アメリカ海軍の募兵事務所の一つで、戦艦メインを模した外観を持つ施設です。この施設は、水兵の訓練施設としても機能していました。

外部リンク

* Maritimequest USS Maine BB-10 Photo Gallery: 戦艦メインの写真ギャラリーを閲覧できます。

戦艦メインは、その長い歴史の中で多くの任務を遂行し、アメリカ海軍の発展に大きく貢献した艦でした。その功績は、今日でも多くの人々に語り継がれています。

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