メガアース

メガアースとは

メガアースとは、地球質量の10倍以上を持つ巨大な地球型惑星を指すために提唱された用語です。これは、スーパーアース（地球質量の約5〜10倍の地球型惑星や海洋惑星）よりもさらに大きな惑星を指します。

メガアースという用語の誕生

「メガアース」という用語は、2014年にケプラー10cが発見された際に生まれました。当初、ケプラー10cは海王星質量を持つ非常に密度の高い惑星とされ、岩石で構成されていると考えられていました。しかし、その後の観測で、ケプラー10cは質量が当初の推定よりも大幅に小さく、揮発性物質を多く含む惑星であることが判明しました。

メガアースの分類と例

ケプラー10c

当初はメガアースとして分類された最初の太陽系外[[惑星]]でした。発見当初は、地球質量の約17倍、地球半径の約2.3倍と推定され、非常に高密度で岩石質の惑星と考えられていました。しかし、その後の観測で質量が再評価され、現在は地球質量の約7.4倍で、揮発性物質に富むミニ・ネプチューンに分類されています。

K2-56b (BD+20594b)

K2-56bは、メガアースである可能性が非常に高いとされています。質量は約16地球質量、半径は約2.2地球半径で、岩石質の組成を持つ可能性が高いとされています。発見当初の事後確率は約0.43と計算され、地球型惑星である可能性が十分に高いとされました。これは、当時のケプラー10cの確率0.1やケプラー131bの確率0.002よりも高い数値でした。

ケプラー145b

ケプラー145bは、メガアースの中でも特に巨大な惑星の一つです。質量は37.1地球質量、半径は2.65地球半径で、SMTP（Solid Mega-Terrestrial Planet）というメガアースのサブカテゴリに分類される可能性が示唆されています。SMTPは、揮発性物質を含まず、地球のような岩石と鉄の組成を持つと考えられています。

K2-66b

K2-66bもメガアースの一例です。質量は約21.3地球質量、半径は約2.49地球半径で、準巨星の周りを公転しています。組成は、小さな鉄の核と比較的薄い岩石の蒸気で構成されているとされています。

ケプラー277bとケプラー277c

ケプラー277bとケプラー277cは、同じ恒星の周りを公転する惑星のペアです。それぞれ質量が約87.4地球質量と64.2地球質量、半径が約2.92地球半径と3.36地球半径で、メガアースに分類されています。

メガアースの研究

メガアースの研究は、地球型惑星の多様性と形成過程を理解する上で非常に重要です。特に、組成や内部構造、大気の特性を調べることで、太陽系外[[惑星]]における生命の可能性を検討するための重要な手がかりが得られます。

まとめ

メガアースは、地球型惑星の概念を拡張し、宇宙における惑星の多様性を示しています。今後の観測や研究によって、メガアースのより詳細な性質が明らかになり、私たちの惑星系に対する理解が深まることが期待されます。


参考文献

Futó, P; Gucsik, A (2018). Basic Mineralogical Models for Silicate- and Carbon-Rich Mega-Earths Considering Compositional and Geophysical Constraints (PDF). 49th Lunar and Planetary Science Conference
Astronomers Find "Mega-Earth," Most Massive Rocky Planet Yet, BY MARCUS WOO FOR NATIONAL GEOGRAPHIC, 2014年6月5日
Impossibly heavy planet is the first 'mega-Earth', New Scientist, 2014年6月2日, By Jacob Aron
Kepler space telescope spies a ‘Mega-Earth’, Washington Post, 2014年6月2日
* 'Godzilla of Earths': Alien Planet 17 Times Heavier Than Our World Discovered, By Miriam Kramer 2014年6月2日

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