メクレンブルク＝シュヴェリーン自由州

メクレンブルク＝シュヴェリーン自由州

メクレンブルク＝シュヴェリーン自由州（ドイツ語: Freistaat Mecklenburg-Schwerin）は、1918年から1934年まで存在した、ヴァイマル共和政およびナチス・ドイツ時代の自由州です。現在のメクレンブルク＝フォアポンメルン州の一部に相当します。

歴史

1918年11月のドイツ革命の波は、メクレンブルク＝シュヴェリーン大公国にも及びました。同年11月14日、フリードリヒ・フランツ4世が退位し、メクレンブルク地域における君主制は、隣接するメクレンブルク＝シュトレーリッツ大公国と共に終焉を迎えました。

元々、統一された地域であったメクレンブルク地方は、君主制廃止後、統一の議論が起こりましたが、最終的にはそれぞれが自由州として独自の道を歩むことになりました。両自由州は独自の州憲法を制定し、州議会を有しましたが、上級裁判所はロストックのメクレンブルク上級控訴裁判所を共有しました。

メクレンブルク＝シュトレーリッツ自由州は、プロイセン自由州の県ほどの規模しかない小州であり、財源も乏しかったため、数年で財政的に行き詰まりました。1920年代後半には、メクレンブルク＝シュヴェリーン自由州との合邦やプロイセン自由州からの支援が模索されましたが、結論は出ませんでした。

ナチ党政権による強制的同一化が進む中、メクレンブルク＝シュヴェリーンおよびメクレンブルク＝シュトレーリッツの国家代理官となったフリードリヒ・ヒルデブラントが両自由州の合邦を決定し、1934年1月1日、約3世紀ぶりにメクレンブルク州として統一されました。

1937年には大ハンブルク法が制定され、シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン地方にあった飛び地のドームホフ・ラッツェブルクなどをハンブルク都市圏へ譲渡する代わりに、リューベックからウテヒトなどを移管されました。

第二次世界大戦後、メクレンブルクはソ連の占領下に置かれ、オーデル・ナイセ線以西のポンメルンと統合され、メクレンブルク＝フォアポンメルン州となりました。

政治

州議会

君主制廃止後、1919年2月21日に制憲議会が召集されました。1920年5月17日にはメクレンブルク＝シュヴェリーン自由州憲法が制定され、同年6月には州議会選挙が実施されました。選挙制度は厳正拘束名簿式比例代表制を採用し、ドント方式で議席配分が行われました。

州政府

メクレンブルク＝シュヴェリーン州政府は、州首相の下に6つの省庁を有していました。内閣は州首相と大臣3人とされていましたが、州首相・大臣とも基本的に2つの省庁を所管していたため、通常は州首相と大臣2人で構成されていました。外務省は州首相が所管していました。ナチ党政権下では各州の自治権が縮小されたため、内閣は州首相と大臣1人となりました。

メクレンブルク＝シュヴェリーン自由州首相

以下は、メクレンブルク＝シュヴェリーン自由州の主な首相の一覧です。

州務長官:
フーゴ・ヴェンドルフ (ドイツ民主党、1918年 - 1919年)
州首相:
フーゴ・ヴェンドルフ (ドイツ民主党、1918年 - 1920年)
ヘルマン・ラインケ＝ブロッホ (ドイツ人民党、1920年 - 1921年)
ヨハネス・シュテリンク (ドイツ社会民主党、1921年 - 1924年)
ヨアヒム・フォン・ブランデンシュタイン (ドイツ国家人民党、1924年 - 1926年)
パウル・シュレーダー (ドイツ社会民主党、1926年 - 1929年)
カール・エッシェンブルク (ドイツ国家人民党、1929年 - 1932年)
ヴァルター・グランツォー (ナチ党、1932年 - 1933年)
ハンス・エゴン・エンゲル (ナチ党、1933年)
国家代理官:
* フリードリヒ・ヒルデブラント (ナチ党、1933年 - 1934年)

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