メジロティターン

メジロティターン

メジロティターンは、日本の競走馬として1982年の天皇賞（秋）を制覇し、さらに同年に創設された優駿賞最優秀父内国産馬に選ばれました。この馬は主に騎手伊藤正徳によって扱われ、大尾形厩舎の名調教師尾形藤吉が送り出した最後の重賞勝利馬としても知られています。

出生と幼少期

メジロティターンの父であるメジロアサマは、1970年に秋の天皇賞を制するなど40戦して17勝を挙げた実績を持ちますが、種牡馬としては初年度28頭の種付けで受胎がなかったため、当初は厳しい道のりを歩むことになりました。馬主の北野豊吉は、アサマの授精能力を回復させる努力を重ね、1978年にメジロティターンはメジロ牧場で誕生しました。その幼少期は目立たない存在でしたが、尾形からは「特に欠点のない馬」と評価され、同牧場で育成を受けました。

競走成績

メジロティターンは、1981年に競走馬デビューを果たしますが、しばらくは勝利に恵まれず、初勝利まで4戦を要しました。1982年の春には、日経賞で圧勝を収め、その後の天皇賞（秋）へと繋がる道を開きました。この年の天皇賞（秋）では、4番人気に推され、鞍上の伊藤がロングスパートを決めて逃げ切り、日本レコードを樹立し、初の八大競走制覇を果たしました。

その後のシーズンでは、再び好成績をあげることができず、8戦全敗という悲しい結果に終わったものの、メジロ牧場にとっては貴重な勝利をもたらす存在となりました。競走生活を終えた年には、有馬記念にも出走していますが成績は振るわず、1983年に引退します。

種牡馬としての活動

引退後は北海道三石町の本桐牧場で種牡馬として供用され、初年度は北野の願いもあってメジロマーシャスを産出し、良いスタートを切ります。続いて誕生したメジロマックイーンは1990年に菊花賞を制し、1991年の天皇賞（春）などを勝利したことで、メジロティターンは父子三代天皇賞制覇の偉業を成し遂げました。さらに、この成功から交配数が急増し、一時は人気の種牡馬となりました。

不足する成績が続いた時期もありましたが、数頭のオープン馬や地方競馬の重賞勝利馬を輩出し、血統を残す存在として堅実に活動しました。最終的にメジロティターンは2000年に種牡馬を引退し、2010年に老衰で亡くなるまで、洞爺湖町で静かな余生を送ります。31年の長い生涯を全うしました。

主な産駒

• - メジロマーシャス（函館記念）
• - メジロマックイーン（菊花賞、天皇賞（春）等）
• - パリスナポレオン（マーキュリーカップ）
• - アトミックサンダー（東京ダービー等）

血統背景

メジロティターンの血統には、父アサマが天皇賞を制した影響もあり、競走馬としてのポテンシャルを大いに引き出す要素がありました。母のシェリルはフランスのG2競走を制するなど、名牝の条件を満たしていました。

結び

メジロティターンは, 歴史に名を刻んだ競走馬であり、特に父子三代で天皇賞を制する偉業を成し遂げることで、日本競馬史における特別な存在となりました。彼の足跡は、今でも多くの競馬ファンによって語り継がれています。

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