メタルスキンパニック MADOX-01

メタルスキンパニック MADOX-01

1987年に制作されたOVA『メタルスキンパニック MADOX-01』は、荒牧伸志の監督デビュー作であり、SFとアクションを融合させた魅力的なストーリーが特徴です。本作は、アートミックによって制作され、ポニーキャニオンからVHS、Beta、レーザーディスク、DVDとして発売されました。特に、現実の自衛隊の演習映像が収録されている点でも注目を浴びました。

あらすじ

物語は、自動車整備工場で働く青年杉本紘二を中心に展開します。彼は偶然に対戦車用新型陸上兵器である「スレイヴ・トルーパー MADOX-01」のコンテナを発見し、興味本位で機体を起動させてしまいます。しかし、この行動が思わぬ騒動に発展します。セキュリティの演習プログラムが作動し、紘二は機体の制御を失い、暴走状態に巻き込まれます。この状況から脱出するため、彼は留学中の恋人・名倉しおりのいるビルへ向かう決意をします。

その道中、紘二は軍に追われることとなり、開発者の楠本枝里子によって自動戦闘プログラムは解除されます。しかし、その直後、MADOX-01に恨みを抱くアメリカ軍の中尉・キルゴアの部隊が襲撃してきます。紘二は枝里子の助言を受けながら、自らの運命をかけた戦いに挑むことになります。

登場人物

• - 杉本紘二（声 - 松本保典）: 主人公の機械工。
• - 楠本枝里子（声 - 麻上洋子）: MADOX-01の開発者。
• - キルゴア中尉（声 - 曽我部和恭）: 紘二の敵役。
• - 名倉しおり（声 - 石田有紀子）: 紘二の恋人。

この作品では、さまざまな魅力的なキャラクターが登場し、彼らの関係性や葛藤がストーリーをより深くしています。特に、紘二としおりの愛情は、物語の重要な要素であり、彼らの絆がどのように試され、成長していくのかが描かれています。

制作スタッフ

本作は荒牧伸志が原案・監督を務めており、彼の独自のビジョンが作品に色濃く反映されています。メカニックデザインには荒牧自身と山根公利が参加し、キャラクターデザインは田村英樹が担当しました。音楽と音響監督はそれぞれ矢島賢と本田保則が手がけています。

影響と意義

『メタルスキンパニック MADOX-01』は、その独特な世界観と緊迫感溢れるストーリーから、多くのファンを魅了しました。また、アメリカのAnimEigoがこの作品のライセンスを取得し、国際的にも評価を受けています。さらに、ウェブサイト作成者のジョージ・ウズニアンがプレアナとして「マドックス」という名を選んだことは、作品の影響の一端を示しています。

この作品は、後のアニメーションやメカデザインにも影響を与え、ファンの間で今なお語り継がれています。特に、メカニカルな戦闘シーンやストーリーの進行は、視聴者に強い印象を残すものとなっています。

もう一度検索