メタルブラック

メタルブラック：最終平和兵器、発進

『メタルブラック』は、タイトーが開発し1991年にアーケードでリリースされた、横スクロールシューティングゲームです。プレイヤーは戦闘機「ブラックフライ」に乗り込み、地球を破滅の淵に追いやる異星生命体「ネメシス」に立ち向かいます。

ゲーム概要

全6ステージで構成されており、自機「ブラックフライ」を操作し、敵を撃破しながら進みます。操作は8方向レバーと2つのボタン（ショット、エネルギー解放）を使用。アイテム「NEWALONE」を獲得してエネルギーを溜め、強力な「解放ビーム」を放つのが特徴です。

NEWALONE（ニューロン）

画面上を飛び交う赤・青・黄色の玉のようなアイテム。取得するとBEAM LEVELゲージが上昇し、通常ショットがパワーアップします。エネルギー解放に必要なエネルギーを蓄積するためには、大量のNEWALONEが必要です。敵もNEWALONEを回収し、攻撃力を高めてきます。

エネルギー解放

BEAM LEVELゲージが一定以上溜まった状態でエネルギー解放ボタンを押すと、強力な「解放ビーム」を発射できます。ゲージ量が多いほどビームは太くなります。MAX時に発射すると、全方位に稲妻状に拡散する特殊なビームとなり、敵弾を消滅させる効果もあります。

ビーム干渉

ボスキャラクターもNEWALONEを摂取し、解放ビームを発射してきます。自機とボスのビームが干渉すると、巨大なエネルギーボールが発生。ビームエネルギーの出力が弱い側に飛んでいき、大ダメージを与えます。

オート連射

ショットボタンを押し続けることで自動連射が可能ですが、連射速度は徐々に低下します。これは、連射による砲身のオーバーヒートという設定を反映したものです。

ボーナスステージ

1面と3面の終了後には、3Dシューティングのような形式のボーナスステージ「LCOS」が用意されています。制限時間内に敵をロックオンしてミサイルを発射し、撃墜数を稼ぎます。ミサイルの演出は、板野サーカスを彷彿とさせるものとなっています。

ストーリー

西暦2042年、木星宙域に出現した伴星の影響で地球に隕石が落下し、生態系が壊滅。同時に、地球外知的生命体「ネメシス」が侵略を開始し、人類は滅亡の危機に瀕します。

地球側は対抗兵器「CF-345 ブラックフライ」を開発し、ネメシスへの反攻作戦「メタルブラック」を計画しますが、政府はネメシスとの停戦和平協定を結び、計画は凍結されます。

西暦2052年、テストパイロットのジョン・フォードはブラックフライを強奪し、単身ネメシスに立ち向かいます。

エンディング

最終ボスを破壊できたかどうかでエンディングが変化する、マルチエンディング形式を採用しています。

トゥルーエンド：最終ボスを破壊した場合に到達（ただし、人類にとって良い結末とは限らない）。
バッドエンド：残機を全て失いゲームオーバーになった場合に到達。

サウンド

渡部恭久（Yack.）が作曲・編曲を手がけたBGMは、各ステージの曲名がゲームのストーリーを表すメタファーになっているなど、音楽面でも作品の深みを増しています。

移植版

セガサターン、PlayStation 2、PlayStation 4|PlayStation_4、Nintendo Switch、Xbox One、Steamなど、様々なプラットフォームに移植されています。近年では、アーケードアーカイブスやSトリビュートといったプロジェクトで復刻され、往年のファンを中心に再び注目を集めています。

関連作品

ダライアスバースト クロニクルセイバーズ：ブラックフライが登場。
スペースインベーダー インフィニティジーン：ニューロンが登場。

『メタルブラック』は、硬派な世界観、独特なゲームシステム、そして印象的な音楽が融合した、シューティングゲーム史に残る名作と言えるでしょう。

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