メッグン・シンスラット

メッグン・シンスラット

メッグン・シンスラット（タイ語: เม็ดเงิน กระทิงแดงยิม、英語: Medgoen Singsurat）は、1978年6月12日にタイのローイエット県で生まれたプロボクサーです。かつてWBC世界フライ級のベルトを巻いた実績を持ちます。

プロキャリアの始まり

彼のプロとしてのキャリアは、18歳を迎えた1997年に始まりました。ボクシングの道を歩み始めた彼は、着実に経験を積んでいきます。

衝撃的な世界王座獲得

キャリア最大のハイライトは、1999年に訪れました。当時、破竹の勢いで無敵と見なされていたWBC世界フライ級チャンピオン、マニー・パッキャオに挑戦。多くの予想を覆し、わずか3ラウンド1分32秒という早さでパッキャオをマットに沈め、鮮やかなノックアウト勝利を収めました。この勝利により、メッグン・シンスラットはWBC世界フライ級の新チャンピオンに輝き、ボクシング界にその名を強く刻みました。アジア屈指の強豪と思われていたパッキャオからのタイトル奪取は、まさに歴史的な出来事でした。

王者としての防衛と陥落

世界チャンピオンとなった彼は、2000年に日本の川端賢樹を迎え、初防衛戦に臨みました。この試合を12ラウンド判定の末に制し、王座の初防衛に成功します。しかし、同年5月19日に行われた2度目の防衛戦では、フィリピンのマルコム・ツニャカオと対戦。この試合はメッグンにとって厳しい展開となり、7ラウンドTKOによる敗北を喫し、わずか1度の防衛にとどまり、世界王座から陥落することとなりました。

その後のキャリアと階級変更

世界王座を失った後も、メッグン・シンスラットは現役を続行しました。2003年には階級をスーパーフライ級に上げ、ABCOスーパーフライ級王座を獲得。このタイトルは、実に12度もの防衛に成功するという長期政権を築き上げました。この実績は、彼が一定の階級で安定した実力を維持していたことを示しています。

2005年にはABCO王座を返上し、さらに上の階級であるバンタム級へ挑戦の場を移しました。しかし、バンタム級での緒戦となった日本の池原信遂との試合では、3ラウンドTKOによる敗北を喫しました。さらに2007年には、世界的なスター選手であるホルヘ・アルセと対戦しましたが、こちらは初回KO負けという結果に終わりました。

まとめ

メッグン・シンスラットのキャリアは、マニー・パッキャオからの衝撃的な世界王座奪取という偉業で知られています。短命に終わった世界王座の後も、ABCO王座での長期防衛など、息の長い活動を続けました。そのプロキャリアを通じて、フライ級からバンタム級まで様々な階級で戦い抜いたタフなボクサーでした。

獲得タイトル

WBC世界フライ級王座 (防衛1)

関連項目

男子ボクサー一覧
世界ボクシング評議会(WBC)世界王者一覧

外部リンク

メッグン・シンスラットの戦績 - BoxRec（英語）

もう一度検索