メルシーカード

メルシーカード概要

メルシーカードは、かつて宮城交通が提供していた路線バス専用の磁気式乗車カードです。これは制度的には回数乗車券に分類され、仙台市交通局が発行するバスカードと相互に利用することができました。このカードは、特に利便性が高いにもかかわらず、地下鉄との乗り継ぎ割引は適用されません。しかし、プレミア率が高く、利用価格が5000円で5850円分のバス料金として利用できることから多くの人に支持されていました。

利用方法

バスと地下鉄を効率よく利用したい場合、5850円分のメルシーカードと5500円分のジョイカードを組み合わせて使うことで、メリットが大きくなります。ジョイカードは地下鉄に乗ることができるものの、乗り継ぎ割引はありません。こうした理由から、利用者は賢くカードを使い分けていました。

宮城交通とその子会社であるミヤコーバスでもメルシーカードは販売されていましたが、紙製の回数券もまだ利用可能でした。ミヤコーバスにおいては「ミヤコーバス回数券」として提供され、宮城交通及びミヤコーバスの一般路線で使うことができました。2016年10月31日からは、icscaという新しいIC乗車カードが導入されるエリアにおいて、宮城交通発行の紙製回数券の利用が終了する予定でした。その後は、仙台圏以外のエリアでのみ利用が継続されていました。

返金と再発行手続き

未使用のメルシーカードや残高が残った状態のものは、216円の手数料で返金が可能です。また、カードに物理的な問題が発生した場合（磁気不良や折れ曲がりなど）、再発行が必要になりますが、その手続きは仙台市交通局の窓口では行えず、宮城交通が指定する窓口で行わなければなりません。

適用路線と販売場所

メルシーカードは全ての宮城交通バス路線で利用可能ですが、高速バスは対象外でした。また、ミヤコーバスの名取、塩釜、吉岡、村田といった地域でも利用できます。仙台市営バスでも全線で使用可能（るーぷる仙台を除く）です。

購入できる場所は仙台駅前西口案内所、宮交仙台高速バスセンターの自動販売機、長町南駅や泉中央駅の定期券発売所など多数ありますが、再発行手続きができない営業所も存在します。

IC乗車カードへの移行

2014年12月からは仙台市交通局がIC乗車カード「icsca」を新たに導入しました。これに伴い、2015年12月6日から宮城交通でも利用開始され、同時にメルシーカードの販売が終了しました。2016年10月31日にはメルシーカードの利用も全面的に停止され、同年10月からは一時的に払戻しが行われることになりました。新しいicscaでは、より便利に乗車券の利用が可能になることが期待されました。

結論

メルシーカードは、宮城県内の交通手段において重要な役割を果たしていましたが、ICカード導入の流れによりその役目を終えました。これにより、より利便性の高い交通手段が提供されるようになりました。

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