メンズキャバクラ

メンズキャバクラとは

メンズキャバクラは、男性従業員が女性客の隣に座り、接待をする日本の飲食店です。21世紀に誕生した新しい業態で、略称として「メンキャバ」と呼ばれることもあります。店舗によっては「メンズクラブ」と称する場合もあります。

歴史

メンズキャバクラは、2000年代初頭に誕生しました。2001年には、歌舞伎町に「グレート」（後に「Club Prism」に改名）という店舗がオープンし、これが最初のメンズキャバクラであるとされています。また、同年の北海道札幌市すすきのにも「メンズキャバクラ太郎」という店舗が開店し、週刊誌で「日本初のメンズキャバクラ」として紹介されました。ただし、「メンズキャバクラ太郎」は、現在の一般的なメンズキャバクラとは異なり、より性的サービスを提供する形態でした。

サービス内容

メンズキャバクラは、風俗営業法における社交飲食店に分類されます。主なサービス内容は、女性客との歓談、給仕、カラオケなどです。性的サービスは法律で禁止されています。客層は、一般的なホストクラブよりも所得が低い層や、ホストクラブに興味はあるものの、敷居が高いと感じる人々が中心です。

料金システム

メンズキャバクラの大きな特徴は、料金システムが時間制である点です。ホストクラブが時間無制限のフリータイム制であるのに対し、メンズキャバクラは最初の1時間を過ぎると延長料金が発生します。料金体系が明確で、ホストクラブのような売掛制度はありません。また、ホストクラブとは異なり、指名替えが可能です。役職制度がない点も違いの一つです。

営業時間

風俗営業法により、メンズキャバクラは原則として午前0時から午前6時までの深夜営業が禁止されています。しかし、近年では、警察の取り締まりが強化されたため、深夜営業は難しくなってきています。そのため、「二部営業」という、営業時間を分割して営業する形態を取る店舗も増えています。

従業員

メンズキャバクラで働く男性従業員は、キャバクラと同様に「キャスト」と呼ばれます。接待以外の業務を行う従業員は「内勤」と呼ばれます。従業員は、風俗営業法により18歳以上であることが義務付けられています。また、18歳未満の者を接待に従事させることは児童福祉法で禁じられています。

ホストクラブとの違い

メンズキャバクラとホストクラブの主な違いは、料金システム、指名制度、客層にあります。ホストクラブはフリータイム制で、担当は永久指名制が一般的ですが、メンズキャバクラは時間制で、指名替えが可能です。また、メンズキャバクラは、ホストクラブよりも比較的気軽に楽しめる場所として位置づけられています。

その他の類似業態

メンズキャバクラと似た業態には、以下のようなものがあります。

出張ホストクラブ: 店舗以外でデートなどができるサービスを提供する。
サパークラブ: ホステスを置かず、男女同伴客を対象とした、ショーなどのエンターテイメント要素がある店。
おさわり系ホストクラブ: 男性従業員が下着姿で接客し、女性客が体に触れることを許容する店。
ボーイズバー: 若い男性バーテンダーが中心のショットバー。
男装ホストクラブ: 男装した女性従業員が接客する飲食店。
オンラインホストクラブ: オンライン上で接客するホストクラブ。

まとめ

メンズキャバクラは、ホストクラブよりも気軽に楽しめる場所として、近年人気を集めている業態です。時間制の料金体系や指名替えが可能である点などが、その特徴です。興味のある方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

参考文献

木島康雄・間中利光／監修『ホストクラブ・キャバクラ開店・開業手続き完全ガイド』三修社、2008年。
ゆらつよし／著『誰も教えてくれない[ホストクラブ]の始め方・儲け方』ぱる出版、2005年。

関連項目

キャバレー (接待飲食店)
キャバクラ
水商売
感情労働
枕営業
日の出営業

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