モシェ・ポンテ

モシェ・ポンテ（Moshe Ponte、1956年8月29日 - ）は、イスラエル出身の著名な柔道家です。現役時代は主に78kg級と86kg級で活躍し、身長は180cmでした。

人物と経歴

ポンテは、1992年バルセロナオリンピック71kg級で銅メダルを獲得したオレン・スマジャの父親から柔道の指導を受けました。1984年のロサンゼルスオリンピックには78kg級で出場しましたが、初戦でフランスのミシェル・ノバックに敗れました。1986年のベルギー国際86kg級では2位に入賞しています。

現役引退後は指導者として活動し、スマジャのコーチとして、イスラエル史上2人目となるオリンピックメダリストを育成しました（イスラエル初のオリンピックメダリストは、スマジャの前日に女子柔道61kg級で銀メダルを獲得したヤエル・アラドです）。その後、イスラエル柔道連盟の会長に就任し、イスラエル柔道の発展に尽力しました。

グランドスラム・アブダビを巡る問題

2015年のグランドスラム・アブダビでは、イスラエル選手団の安全確保と大会のスムーズな進行のため、IJF（国際柔道連盟）の名の下での大会参加を余儀なくされました。ポンテは、UAE側の方針に同意しました。2017年のグランドスラム・アブダビでも同様に、イスラエル選手団はIJF名義での参加となりましたが、この際、ポンテはUAEの歓待に感謝の意を示しました（2016年のグランドスラム・アブダビには出場していません）。

2018年のグランドスラム・アブダビでは、IJFの働きかけもあり、イスラエルは他の国と同様に平等に扱われることとなりました。この大会では、かつてポンテが指導したスマジャがコーチを務めるサギ・ムキ（81kg級）とピーター・パルチク（100kg級）が優勝し、UAEで初めてイスラエルの国歌が演奏されました。また、当時のイスラエルのスポーツ・文化大臣であるミリ・レジェブも会場を訪れ、81kg級の表彰式ではプレゼンターとしてムキに金メダルを授与しました。

世界柔道選手権での出来事

2019年8月に東京で開催された世界柔道選手権大会において、81kg級世界チャンピオンであったイランのサイード・モラエイは、サギ・ムキが決勝進出を決めた直後の準決勝で敗れました。さらに、勝てばムキと同じ表彰台に立つことになる3位決定戦でも敗れて5位に終わりました。この件についてポンテは、モラエイが家族の安全を守るために、準決勝と3位決定戦で敢えて敗れる道を選ばざるを得なかったという情報を得て、そのように解釈しています。

主な戦績

1986年 - ベルギー国際 2位

外部リンク

モシェ・ポンテ - JudoInside.com のプロフィール（英語）

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