モバプリパ

モバプリパ：携帯コンテンツ印刷サービスの詳細解説

モバプリパは、セイコーエプソン、エプソン販売、サミーネットワークスが共同で提供していた、携帯電話でダウンロードしたコンテンツを家庭用プリンターで印刷できるサービスです。2007年7月に「モバプリ」としてauユーザー向けに開始され、その後、NTTドコモやソフトバンクモバイルのユーザー、さらにはパソコンからの利用も可能になりました。しかし、2009年11月30日をもってサービスは終了しました。

サービス概要

モバプリパは、携帯電話でダウンロードしたコンテンツを自宅のプリンターで手軽に印刷できるという画期的なサービスでした。当初はauユーザーのみが利用可能でしたが、後にドコモやソフトバンクユーザーも利用できるようになり、より多くの人々がこのサービスを利用できるようになりました。

サービス開始当初は「モバプリ」という名称で、auの公式サイトを通じて提供されていました。その後、「モバプリパ」に名称変更し、サービスの対象範囲を拡大しました。この変更により、NTTドコモやソフトバンクモバイルの携帯電話端末、さらにはパソコンからも商品の購入や印刷サービスを利用できるようになりました。

システム

モバプリパのシステムは、携帯電話専用サイトからコンテンツ（印刷用データ）を購入（ダウンロード）し、携帯端末の赤外線通信機能を通じて対応プリンタにデータを転送するという仕組みです。プリンタ側でデータを受信すると、印刷が開始されます。このシステムでは、赤外線送受信のログを携帯電話を通じてサーバに保存することで、誰がいつダウンロードし、印刷したかを管理することができ、著作権保護にも貢献していました。ただし、赤外線通信機能はau端末の一部機種（CDMA 1X WINシリーズ）に限定されていました。

対応機種

モバプリパは、以下の携帯電話機種に対応していました。

au: CDMA 1X WINシリーズの赤外線通信機能に対応した機種（一部機種を除く）。
NTTドコモ: ほぼ全てのFOMA機種（数字4桁機種、900iシリーズを除く）。
SoftBank: ほぼ全てのSoftBank 3G機種（ディズニー・モバイル扱い端末を含む）。

また、プリンタはセイコーエプソン製のカラリオシリーズが対応していました。

コンテンツ

モバプリパでは、多種多様なコンテンツが提供されていました。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

レシピ
塗り絵
ブロマイド
グラビア
（昔の）新聞
イラスト
キャラクター
パズル
映画関連コンテンツ

これらのコンテンツは、日常生活からエンターテイメントまで幅広くカバーしており、ユーザーは自分の興味や好みに合わせてコンテンツを楽しむことができました。

モバプリステーション

モバプリパでは、プリンターを所有していないユーザー向けに、「モバプリステーション」という体験サービスが提供されていました。これは、KDDIデザイニングスタジオ（原宿）、エプソンスクエア東京（新宿）、サミーネットワークス本社（青山）の3箇所に設置された専用端末で、無料でプリントアウトを体験できるものでした（ただし、プリントアウトできる枚数には制限がありました）。

サービス終了

モバプリパは、2009年11月30日をもってサービスを終了しました。サービス終了に伴い、関連するウェブサイトも閉鎖されています。

まとめ

モバプリパは、携帯電話のコンテンツを印刷するという新しい需要を創出したサービスでした。そのシステム、対応機種、コンテンツ、体験サービスは、当時のユーザーにとって非常に魅力的なものでした。サービスは終了しましたが、その革新性は記憶されるべきでしょう。

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