モランボン

モランボン株式会社の概要

モランボン株式会社は、東京都府中市に本社を置く食品メーカーで、主に焼肉のたれなどを製造・販売しています。この公司は、府中市を拠点とするさくらコマースの子会社として設立され、飲食店のモランボン本店も運営しています。コーポレートスローガンである「素材、きわだつ。」には、厳選した素材を使用し、高品質な商品を提供するという強い意志が込められています。

沿革の歴史

モランボンの歴史は1972年に遡ります。当時、さくらコマースの子会社として「モランボンインターナショナル株式会社」が設立され、焼肉のたれの製造・販売をスタートしました。同年、モランボン調理師専門学校も創立し、料理教育にも力を入れました。1976年には社名を「さくら物産株式会社」に変更し、1979年には人気の焼肉たれ「生パック・ジャン」を発売。この商品は俳優の米倉斉加年を起用した広告により、多くの支持を得ました。1980年に現在の社名である「モランボン株式会社」に改名され、その後も事業を拡大していきました。

1985年にはダイヤフーズを買収し、その後は朝鮮料理食材にとどまらず、幅広い食品の製造・販売を行うようになりました。また、2000年代に入り、直営店舗の名称を「朝鮮料理」から「韓国料理」に変更し、時代の流れに合わせた展開を見せています。2004年には韓国に「モランボンコリア株式会社」を設立し、韓国市場にも進出しました。

2015年には自社の外食産業部門として直営店「モランボン本店」を開設。さらに、食材店「モランボンダイニング」の運営も開始し、事業の多角化を図っています。そして、2016年には市販用および業務用の焼肉たれに加え、ステーキソースや鍋スープ、中華皮、魚介類に関連した商品など、さまざまな食品を展開していました。

直営店舗の運営

モランボン株式会社が経営に関与する直営店舗は、公式サイトに掲載されている店舗のみで、全国各地に「モランボン」を名乗る焼肉店が存在しますが、これらのほとんどは同社が運営していた調理師専門学校の卒業生によるもので、経営やメニューは異なります。特に「モランボン本店」は、府中駅前に位置し、2005年の開店以来、2017年にリニューアルオープンを果たしました。

製品理念と安全への取り組み

モランボンの看板商品である「ジャン」は、保存料や添加物を一切使用しないことを特色としており、長期保存ができない点が特徴です。日本で初めて採用されたドイパック包装は、光や空気を遮断することで新鮮さを確保しており、当時としては大変革新的でした。これにより、消費者に安全な食品を提供するという企業理念を体現しています。ただし、ジャンの賞味期限は一時期は1週間でしたが、現在は90日に延長されています。

創業者とその背景

創業者のひとりである全演植（ジョン・ヨンシク）は、朝鮮の全羅南道出身で、日本統治時代に朝鮮総連の副議長を務めました。彼は、その後北朝鮮の最高人民会議議員も務めるなど、商工業界で重要な役割を果たしました。全演植の弟である全鎭植（ジョン・ジンシク）は、朝鮮料理の講師として知られています。

まとめ

モランボン株式会社は、焼肉のたれをはじめとする多様な食品を提供し、長い歴史と品質へのこだわりを持ちながら、今後も成長を続けていくことでしょう。

もう一度検索