モリエ

株式会社モリエ

株式会社モリエは、かつて東京都千代田区に本社を構えていた日本の婦人服小売事業者です。ユニー株式会社の一部門として事業をスタートさせ、後にユニー・ファミリーマートホールディングスの関連会社として独立しましたが、2018年にグループから離脱しました。その後、アパレル製品の企画・製造を請け負うOEM・ODM事業を手がけるgf.A株式会社（東京都千代田区）の傘下に入り、最終的には2022年5月にgf.S株式会社に吸収合併され、その名称を引き継ぎつつ、現在も婦人服の小売事業を継続しています。合併後は本社が岐阜市に移転しています。

概要

モリエの事業の中核は、特定のミセス層を対象とした婦人服の専門店の運営でした。かつて同じくユニーグループに属していた婦人服小売業のパレモが主に若年層からアダルト層をターゲットとしていたのに対し、モリエはより年齢の高い顧客層に特化した商品構成で差別化を図っていました。店舗展開については、一時は北海道と沖縄を除く日本全国に広がっていましたが、近年は規模を縮小し、現在は関東地方から近畿地方にかけての地域を中心に出店エリアを絞っています。

沿革

モリエの歴史は、1978年（昭和53年）8月にユニー株式会社内に設けられたSS（スペシャリティショップ）担当部がその始まりです。この部門は、1981年（昭和56年）1月に樹里亜事業部へと改称され、さらに1983年（昭和58年）8月には寿安事業部と再び名称が変更されました。株式会社としてのモリエが正式に設立されたのは1984年（昭和59年）7月2日です。そして同年8月21日、ユニー株式会社の寿安事業部から事業が移管され、株式会社モリエとしての営業活動が開始されました。設立間もない1984年12月には、東京の銀座並木通りに初の路面店となる銀座店を開業するなど、積極的な事業展開を見せました。事業規模の拡大に伴い、他社からの事業譲受も行われました。具体的には、2008年（平成20年）5月21日に株式会社さが美からアパレル事業「カティアール」を、そして2016年（平成28年）4月21日には同じくさが美からアパレル事業「シャズポット」を譲り受け、商品ラインナップの幅を広げました。しかし、経営体制の変化により、2018年（平成30年）5月31日をもって、長年所属していたユニー・ファミリーマートホールディングスグループとの関係を解消しました。グループ離脱後、本社所在地は複数回変更されました。2019年（令和元年）8月13日に愛知県稲沢市から愛知県一宮市へ移転し、さらに2020年（令和2年）4月27日には一宮市から東京都千代田区へと移転しました。最終的に、2022年（令和4年）5月2日、ジーエフホールディングス株式会社傘下のgf.S株式会社による吸収合併が行われ、これにより株式会社モリエという社名はその歴史を閉じました。吸収合併したgf.S株式会社へ改称されると共に、本社も東京都千代田区から岐阜県岐阜市金町に移転し、現在に至っています。

店舗

2020年2月20日時点では、全国に76店舗を展開していました。モリエが展開していた主な店舗ブランドには、以下のものがあります。

銀座MOLIE（ギンザモリエ）
JunneMOLIE（ジュンヌモリエ）
JUAN（ジュアン） - 主力ブランド
AVANT:MIDI（アバン・ミディ）
SnnyPreps（サニープレップス）
SantaSuzanna（サンタスザンナ）
* CATIART（カティアール）

過去には存在したブランドとして、「EVIAN・VERT（エヴィアン・ベール）」がありましたが、ミネラルウォーターブランドとの商標権に関する問題から使用が停止されました。また、株式会社さが美から事業を譲り受けた中には、帽子専門店の「SHAZBOT（シャズポット）」も含まれていました。

その他

事業運営を支える拠点として、清須市西枇杷島に清須事務所が設置されていました。

モリエとしての事業は吸収合併により終えましたが、その事業内容はgf.S株式会社に引き継がれ、現在も婦人服小売業として継続されています。

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