モンゴリアン・ストンパー

アーチー・ゴルディー：プロレス界の影響力を持つレスラー

アーチー・ゴルディー、リングネーム「ザ・モンゴリアン・ストンパー」として知られるカナダ出身のプロレスラーは、1936年11月22日に生まれ、2016年1月23日に逝去しました。彼は強烈なストンピング技を駆使するブルファイターとして知られ、特に日本では「踏み潰し野郎」と異名を持ち、レスリング界での存在感は特筆すべきものでした。

初期のキャリア

アーチーは、アメリカンフットボールを経て、スチュ・ハートからトレーニングを受けて1960年代初頭にデビューを果たしました。彼は地元アルバータ州のカルガリーを拠点として、ノースカロライナやテキサスなどアメリカ全土で活動し、その名声を高めていきます。1963年にはNWAセントラル・ステーツ地区に参戦し、ここで「ザ・モンゴリアン・ストンパー」というリングネームで新たなスタイルを確立しました。

その後、アントニオ猪木とのタッグを組んだことで日本のレスリングファンにも知られることとなり、日本に進出するきっかけとなります。猪木が帰国した後も、モンゴリアン・ギミックを駆使してヒールとして活躍し、1965年にはNWAセントラル・ステーツ・ヘビー級王座を獲得します。

日本での影響力

アーチーは、日本プロレスへの初来日を1971年に果たしました。彼は猪木と共にタッグを組み、さまざまな試合でその存在感を発揮します。特に、1月7日には大阪府立体育館でジャイアント馬場と猪木のタッグチームが保持していたインターナショナル・タッグ王座に挑戦し、名勝負を繰り広げました。2月4日には猪木とのシングルマッチも行い、これが彼の存在を日本に印象づける重要な試合となりました。

また、彼の試合スタイルや存在はその後のプロレスラーたちに影響を与え、特にキラー・カーンなどのレスラーがその強さに感銘を受けたとされています。このように、アーチーは日本におけるプロレス文化の形成にも寄与したと言えます。

キャリアの頂点とその後

アメリカに戻った後も、アーチーは様々な団体で活躍し、NWA南部ヘビー級王座やNWAサウスイースタン・ヘビー級王座を何度も獲得するなど、キャリアの成熟期を迎えました。特に、サウスイースタン・チャンピオンシップ・レスリングでは、11回ものNWAサウスイースタン・ヘビー級王座を手にするという偉業を成し遂げます。

1980年代には全日本プロレスにも参戦し、新たなファン層の獲得を狙いましたが、彼の活躍はこの時期も続きました。特に、テネシーでの活動が目立ち、多くの強豪レスラーと抗争を繰り広げました。彼は「幻のNWA世界チャンピオン」としても知られ、名誉の反則負けを重ねながらも常にトップに名を連ねました。

最晩年と影響

アーチーは引退後、長年活動していたテネシー州ノックスビルに住み、刑務官として新たな人生を歩んでいました。2016年1月23日、79歳でこの世を去ることとなります。晩年はアルツハイマー病に苦しみながらも、彼のキャリアは多くのプロレスファンやレスラーたちに記憶され続けています。

アーチー・ゴルディーの生涯は、職業選手としてだけでなく、文化的影響も含めた重要な一章であると言えるでしょう。彼のリング上での存在感、試合スタイル、そして数々のドラマは、今後も語り継がれていくことと思います。

もう一度検索