モンスターハンター (映画)

映画『モンスターハンター』の概要

『モンスターハンター』は、カプコンの人気ゲームシリーズを原作とし、ポール・W・S・アンダーソンが製作・脚本・監督を務めた2020年の映画です。主演にミラ・ジョヴォヴィッチが起用され、彼女の夫であるアンダーソンとの5度目の共演が実現しました。この映画には、トニー・ジャーやロン・パールマンをはじめ、実力派のキャストが揃っており、アクションシーンや視覚効果への評価は高まっています。

制作の経緯

アンダーソンは、2012年からこの映画の構想を練ってきました。2018年10月にカプコンから正式に映画化されることが発表され、その月に制作が開始されました。主要撮影は南アフリカのケープタウンで行われ、同年の12月には終了しています。映画は2020年12月にアメリカで公開され、日本では2021年3月に上映されました。しかし、予算が6,000万ドルにもかかわらず、興行収入は全世界で約3,100万ドルと惨敗してしまいました。これにより、映画の評価は賛否が分かれました。

ストーリーの紹介

物語は、人間とモンスターが共存する新世界を舞台に始まります。ハンターと呼ばれる訓練された戦士たちは、地底のモンスター「ディアブロス」に遭遇し、船を襲われて仲間と離れ離れになってしまいます。一方、アメリカ陸軍のナタリー・アルテミス大尉と国連のセキュリティチームが行方不明の兵士たちを捜索している中、突如として暴風に見舞われ、彼らもまた新世界へと引き込まれます。

彼らは、失踪した兵士たちの遺体や車両を見つけますが、ディアブロスが襲ってくると、ハンターが警告を発します。この時、モンスターによって隊員が犠牲になり、生き残ったメンバーはネルスキュラという別のモンスターの攻撃を受けます。アルテミスは、困難な状況を脱出し、ハンターとともに協力してディアブロスを討伐するための戦いに挑むことになります。

キャラクターとモンスター

映画には、多くの個性豊かなキャラクターが登場します。ナタリー・アルテミス役はミラ・ジョヴォヴィッチが演じ、他にハンターを演じるトニー・ジャー、そして大団長を務めるロン・パールマンがいます。彼ら以外にも、ティップ・“T.I.”・ハリスなど、幅広いキャストが名を連ねています。映画中では、ネルスキュラやディアブロスなど、多くの特徴的なモンスターも登場し、迫力あるアクション場面が展開されます。

興行成績と公開の問題

公開後、映画はアメリカで1490万ドル、その他の地域で1690万ドルを稼ぎ出し、全世界で3180万ドルの興行収入を記録しました。しかし上映中に発生した問題もあり、アメリカの古い童謡に対する差別的な表現が取り沙汰され、中国での公開が中止される騒動がありました。監督のアンダーソンは、公開済みの国や地域全てで問題のシーンがカットされることを表明しました。

まとめ

映画『モンスターハンター』は、視覚的な楽しさやアクション要素を堪能できる一方、ストーリーや演出に対する厳しい意見もあります。しかし、ファンにとっては、ゲームの世界観を映画化した新たな試みとして興味深い一作となっています。

もう一度検索