モンテファスト

モンテファストの詳細

モンテファスト（1978年5月31日 - 2010年7月12日）は、日本のサラブレッド種の競走馬である。父はシーホーク、母はモンテオーカンで、彼もまた兄のモンテプリンス（天皇賞（春）、宝塚記念などで活躍）と同じ血統を持つ。鹿毛の牡馬であったモンテファストは、全体の競走成績で中央[[競馬]]において27戦8勝を記録し、総獲得賞金は約1億8955万5200円に達した。

キャリアの始まり

モンテファストは1980年11月に新馬戦に出走し、4着という成績でデビューを果たした。翌1981年1月には未勝利戦で初勝利を挙げる。しかし、キャリアの初期には慢性的な脚部に問題を抱え、勝ち切れないレースが続いた。そのため、多くの長期休養を余儀なくされ、兄モンテプリンスの華やかな成績とは対照的に、「愚弟」との辛辣な評価が付きまとった。

成功へ向けた努力

それでも時が経つにつれ、モンテファストは徐々に結果を出し始めた。1983年の天皇賞（秋）では4着と健闘し、次のレースとなる目黒記念（秋）では見事に優勝を果たし、これが彼にとっての初の重賞タイトルであった。この結果は、自身の能力を証明する重要な一歩だった。

天皇賞（春）制覇

1984年の天皇賞（春）では、6番人気ながらも、地方[[競馬]]出身の強敵や圧倒的な人気を背負った馬たちを抑え、見事に優勝を成し遂げた。松山康久調教師は、優勝インタビューで「脚元が万全であれば、このメンバーを相手に勝っても驚くことではない」と述べ、期待が寄せられた。さらに、騎手の吉永正人はこの年の秋の天皇賞でもミスターシービーに騎乗し、春秋連覇を達成する成果を収めた。この天皇賞優勝時の馬体重は550キログラムであり、八大競走の優勝馬としては最大記録となった。

引退とその後

しかし、モンテファストはその後のレースでは勝ち星を挙げることができず、1984年の天皇賞（秋）で14着と不振の後、引退を決断した。引退後は種牡馬としての道を歩むが、当時の日本競馬界ではスピードが重視されており、彼のようなステイヤー血統は厳しい評価を受けた。モンテファストから生まれた子供たちの中で目立った活躍を見せたのは、東京ダービーと羽田盃で2着になったキングフォンテン程度であり、他の馬たちは振るわなかった。

モンテファストは2000年に種牡馬登録が抹消され、以後は中橋清牧場で穏やかな余生を過ごすこととなった。2010年7月12日、心不全によりこの世を去ることとなった。彼の生涯は数々の試練を乗り越えたものだったが、いくつかの輝かしい瞬間をもたらしたことが評価されている。

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