モートン・イーデン (初代ヘンリー男爵)

初代ヘンリー男爵モートン・イーデン

初代ヘンリー男爵モートン・イーデン（Morton Eden, 1st Baron Henley、1752年7月8日 – 1830年12月6日）は、18世紀後半から19世紀初頭にかけて活躍したイギリスの外交官であり、アイルランド貴族でした。

生涯

1752年、モートン・イーデンは、第3代準男爵サー・ロバート・イーデンの末息子として、カウンティ・ダラムのウエスト・オークランドで生まれました。1770年にオックスフォード大学クライスト・チャーチに入学しましたが、学位は取得していません。

24歳で外交官としてのキャリアをスタートさせ、1776年に在バイエルンイギリス公使およびレーゲンスブルク帝国議会駐在イギリス公使に任命されました。その外交手腕は高く評価され、1779年には在デンマークイギリス特命公使に昇進、その後1782年には在ドレスデン（ザクセン）イギリス特命全権公使に転任しました。

1791年には、ザクセン＝ゴータ＝アルテンブルク公エルンスト2世へのガーター勲章授与の代表を務め、同年には在プロイセンイギリス特命全権公使に異動。1793年には在オーストリアイギリス特命全権公使に転任し、翌年には枢密顧問官に任命されるとともに、在スペインイギリス特命全権公使にも任命されましたが、すぐに再び在オーストリア特命全権公使に戻っています。

1799年11月、長年の外交官としてのキャリアに終止符を打ち、アイルランド貴族であるドーセット州チャードストックのヘンリー男爵に叙せられました。また、2,000ポンドの年金が与えられ、その功績が称えられました。1791年にはバス勲章を授与され、1815年にはバス勲章ナイト・グランド・クロスに変更されています。さらに、1800年には王立協会フェローに選出されるなど、学術的な分野でもその才能を発揮しました。

1830年12月、レスターシャーのガムリー・ホールで亡くなり、ワトフォードに埋葬されました。爵位は息子のロバート・ヘンリー・イーデンが継承しました（1831年に姓をイーデンからヘンリーに改名）。

家族

1783年、初代ノーティントン伯爵ロバート・ヘンリーの娘であるエリザベス・ヘンリーと結婚し、3男1女をもうけました。

フレデリック・モートン (1784年 - 1823年)
ロバート・ヘンリー (1789年 - 1841年) - 第2代ヘンリー男爵
ウィリアム (1792年 - 1859年) - 聖職者
メアリー・ジェーン (1843年没)

モートン・イーデンは、卓越した外交手腕と幅広い知識、そして高潔な人柄で、当時のヨーロッパ社会において重要な役割を果たしました。彼の功績は、今日でも高く評価されています。

出典

Thorne, Roland. "Eden, Morton, first Baron Henley". Oxford Dictionary of National Biography (英語) (online ed.). Oxford University Press. doi:10.1093/ref:odnb/7453。

関連図書

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