ヤコブ・ラセク

ヤコブ・ラセクのプロフィールとテニスキャリア

概要

ヤコブ・ラセク（Jakob Hlasek）は、1964年11月12日にチェコスロバキアのプラハで生まれ、後にスイスに移住した元プロテニス選手です。彼は特に男子ダブルスでの成功で知られ、1992年の全仏オープンでマルク・ロセとペアを組み見事な勝利を収めました。シングルスでは自己最高7位、ダブルスでは4位に達した彼のキャリアは非常に輝かしいものです。

経歴

ラセクの家族は、彼が4歳の頃にスイスのチューリヒに移住しました。1983年にプロテニス選手としてのキャリアをスタートさせ、その年にウィンブルドンで初めての4大大会に出場しました。彼は1984年のロサンゼルス五輪でも19歳という若さでベスト8に進出し、その後も1988年と1992年にバルセロナ五輪に出場し、スイス代表として3度もオリンピックに参加しました。

1991年の全仏オープンでシングルスとしての最高成績を収め、準々決勝でアンドレ・アガシに敗れましたが、翌年の1992年にはダブルスで素晴らしい成果を上げました。ラセクとロセのペアは、全仏オープン決勝でアンドレイ・オルホフスキーとデビッド・アダムズ組を相手に接戦を繰り広げ、7-6, 6-7, 7-5の結果で初の優勝を果たしました。

続くウィンブルドンでは、ラセクはフランスのギー・フォルジェと組んで男子ダブルス準決勝に進出しましたが、有名なペアのジョン・マッケンローとミヒャエル・シュティヒに敗れてしまいました。

バルセロナ五輪

バルセロナ五輪では、シングルスで3回戦に進出、ダブルスでも準々決勝で敗れましたが、その大会でマルク・ロセが男子シングルス金メダルを獲得しました。1992年はスイス男子テニス界にとって重要な年で、デビスカップでは初めてワールドグループ決勝に進出しました。ラセクとロセがチームの中心として活躍しましたが、アメリカとの決勝戦では1勝3敗という結果に終わりました。

現役最後の年

ラセクが現役を引退する前の最後の年、1996年は、早期敗退が続く厳しい一年でしたが、全仏オープンの男子ダブルスでは再度決勝に進出しました。彼はギー・フォルジェと組んで、エフゲニー・カフェルニコフとダニエル・バチェク組に敗れ、4大大会ダブルスでの2勝目は逃しました。その後、ウィンブルドンと全米オープンのシングルスで4回戦に進出し、不安定ながらも存在感を示しましたが、両大会共に敗退しました。

1996年12月のグランドスラムカップ準々決勝でボリス・ベッカーに敗れ、32歳での現役引退を迎えました。ラセクのキャリアは非常に多彩であり、他の多くの選手にとっても刺激となったことでしょう。彼の卓越したダブルスプレイとオリンピックという舞台での活躍は、今も多くのファンの記憶に残っています。

もう一度検索