ヤマハ・CSシリーズ

ヤマハ CSシリーズ

ヤマハCSシリーズは、同社のシンセサイザーの型番であり、商品名です。その歴史は1970年代に発売されたアナログシンセサイザーに始まり、デジタルシンセへと進化を遂げてきました。

概要

CSシリーズは、1970年代に発売されたアナログシンセサイザーのシリーズとしてスタートしました。その後、ヤマハはDXシリーズの発売以降、デジタルシンセサイザーに注力するようになり、一時的にCSシリーズの発売は中断されました。しかし、1996年にCS1xが発売されたことで、CSの型番が復活しました。

CS1x以降のCSシリーズの特徴は、リアルタイムでの音色変化を可能にするツマミと、分散和音を自動的に演奏するアルペジエイターを搭載している点です。操作方法は従来のアナログシンセサイザーに近いものの、音源部にはPCM音源が採用されています。CS1xとCS2xはDTM用として、CS6xとCS6Rはプロ向けのダンスサウンドに特化して設計されました。

2015年には、CSの名を冠した新機種「reface CS」が16年ぶりに発売され、再び注目を集めました。

シリーズのモデル

アナログシンセサイザーのCSシリーズ

CS80
1977年発売の初期CSシリーズ最上位機種。
8音ポリフォニック、16VCO内蔵。
リッボンコントローラー搭載。
82kgの重量。
2系統の独立したシンセサイザーユニットを搭載。
ベロシティ、アフタータッチ対応。
TOTOの「ロザーナ」の間奏で使用された。
CS5
CS10の廉価版モノフォニックシンセサイザー。
入門機として位置づけ。
CS10
1977年発売。
モノフォニックのアナログシンセサイザー。
37鍵、外部入力端子付き。
1VCO, 1VCF, 1VCA, 2EG, 1LFO構成。
「Hatsune Miku Orchestra」で多用された。
CS15
CS10を2系統搭載した構成のモノフォニックシンセサイザー。
CS15Dとは異なる。
CS15D
1979年発売。
2系統のプリセット型モノフォニックシンセサイザー。
マニュアルポジションでは限定的な音作りが可能。
CS20M
1979年発売。
CS40Mの廉価版モノフォニックシンセサイザー。
8種類の音色をメモリー可能。
CS30
アナログシーケンサー搭載のモノフォニックシンセサイザー。
ライブ向けのフラットな筐体のCS30Lも発売。
CS40M
1979年発売。
デュオフォニックシンセサイザー。
2VCO搭載。
ヤマハ初のデジタル音色メモリー機能搭載。
リングモジュレーター搭載。
CS70M
1981年発売。
6音ポリフォニックアナログシンセサイザー。
2系統のシンセサイザーユニット搭載。
スプリットモード搭載。
600音のポリフォニックシーケンサー機能搭載。
KEY CODE端子を搭載。
CS01
1982年発売。
ミニ鍵盤37鍵のモノフォニックアナログシンセサイザー。
初めてブレスコントローラーを搭載。
ショルダースタイルでの使用も可能。
レゲエミュージシャンの間で人気が高まった。
嘉門達夫のバックキーボーディストが使用。
松居慶子がブレスコントローラーを使用。

デジタルシンセサイザーのCSシリーズ

CS1x
1996年発売。
16パート32音ポリ。
XGフォーマット対応のMU50相当音源搭載。
4.5MBの波形メモリを搭載。
青い筐体が特徴。
CS2x
1998年発売。
16パート64音ポリ。
XGフォーマット対応のMU90相当音源搭載。
16MBの波形メモリを搭載。
ペイル・ブルーシルバーの筐体が特徴。
CS6x
1999年発売。
プロ向けの製品。
金属製の筐体。
ダンス系のサウンドをプリセット。
XGフォーマット非対応。
プラグインボード2枚増設可能。
内蔵シーケンサーはプレイバック専用。
スマートメディアスロットを装備。
MOTIFシリーズのベースとなった機種。
CS6R
1999年発売。
CS6xのモジュール版。
2Uフルラックサイズ。
プラグインボード搭載可能。
MOTIF-RACKの原型機種。
reface CS
2015年7月発表、9月発売。
refaceシリーズの一つ。
3オクターブ37鍵のコンパクトサイズ。
AN音源搭載。
最大同時発音数8。
イニシャルタッチ付き鍵盤。
独自のオシレーターを搭載。
LFO、EG1系統、5種類のエフェクターを搭載。
2W×2スピーカー内蔵。
乾電池駆動対応。

脚注

関連項目

ヤマハ・Sシリーズ
ヤマハ・MOTIFシリーズ
ヤマハ・MUシリーズ
* Modular Synthesis Plug-in System

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