ヤンゴン・セントラル駅

ヤンゴン・セントラル駅

ヤンゴン・セントラル駅は、ミャンマー連邦共和国のヤンゴン市に位置する、同国最大の鉄道駅です。ミャンマー鉄道の主要な拠点として、国内各地への路線が接続しており、総延長5,031kmにも及ぶ鉄道網の玄関口となっています。この駅は、ミャンマーの北部、内陸部、シャン高地、そしてタニンダーリ沿岸部へと広がる鉄道網を支える、重要な役割を果たしています。

歴史

1877年、ヤンゴンからピイへの鉄道建設を目指したイギリスによって、最初の駅が建設されました。当時、駅舎は商業地区のファイヤー・ストリート（現パンソダン・ストリート）に面した、広大な鉄道用地の南側に位置していました。ヴィクトリア朝様式の壮麗な駅舎は、地元住民から「妖精駅」として親しまれていました。しかし、第二次世界大戦中には格好の攻撃目標となり、1943年、日本軍の侵攻を目前に、撤退するイギリス軍によって破壊されました。

戦後、駅舎は技術者Hla Thwin氏によって、伝統的なビルマ建築様式を取り入れた設計で再建されました。新しい駅舎は5,110平方メートルの規模を持ち、北側には草の生い茂る庭園と広いアクセス通路が設けられました。この新たな設計は1946年5月7日に鉄道局によって承認され、1947年1月にSithu U Tin氏によって建設が開始されました。総工費475万チャットをかけ、1954年5月に完成し、同年6月5日に開業式が行われました。

1996年には、ヤンゴン・セントラル駅は歴史的な建造物として指定され、ヤンゴン市の遺産リストにも登録されています。また、2007年12月には、ヤンゴン市役所から、駅を商業地区から32km離れた東ダゴンへ移転させるという都市計画が発表されました。

乗り入れ路線

ヤンゴン・セントラル駅には、以下の路線が乗り入れています。

ヤンゴン環状線
ヤンゴン-マンダレー線
ヤンゴン-モーラミャイン線
ヤンゴン-バガン線
ヤンゴン-Aunglan-バガン線
ヤンゴン-ピイ線

これらの路線は、当駅を通過するか、当駅が起終点となっています。

駅構造

ヤンゴン・セントラル駅は地上駅です。

駅周辺

駅はヤンゴン市内の中心部に位置しており、北側にはカンドージー湖、南側にはヤンゴン川が流れています。周辺には以下の施設があります。

ボージョー・アウン・サン・スタジアム
ヤンゴン・シティ・ホール
ヤンゴン・ズーロジカル・ガーデン

隣の駅

ミャンマー鉄道 ヤンゴン環状線

Pazundaung駅 - ヤンゴン・セントラル駅 - Pagoda Road駅

まとめ

ヤンゴン・セントラル駅は、ミャンマーの鉄道輸送において重要な役割を担うだけでなく、その歴史と建築様式においても重要な存在です。駅の歴史は、ミャンマーの近代史と深く結びついており、その姿は、過去の出来事と未来への展望を物語っています。現在では、多くの人々が利用する駅として、活気に満ちた空間であり続けています。

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