ユニフード

株式会社ユニフード

株式会社ユニフードは、かつて愛知県稲沢市に本社を構えていた飲食店の運営会社です。設立時はユニー株式会社の傘下にあり、後に親会社がパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスへと変わる中でも、ユニー系列のグループ企業として事業を展開していました。主にユニーが運営する総合スーパーやショッピングセンター内で多様な飲食店を展開していましたが、2020年7月1日をもって会社は清算され、その事業は親会社であったユニー株式会社に引き継がれています。

設立と事業の展開

ユニフードは、2001年（平成13年）にユニーの一事業部門であったフードサービス事業が分離独立する形で設立されました。これにより、ユニーグループの飲食店事業を専業で行う会社としての活動が本格化します。

事業の特徴は、その出店場所のほとんどがユニーが運営する「アピタ」や「ピアゴ」といった商業施設内にあった点です。多くの店舗はショッピングセンター内の共有スペースであるフードコートに出店する形態をとっていましたが、一部には独立した区画を持つ店舗も存在しました。フードコート店舗では、利用者の様々なニーズに応えるため、ラーメン、石焼ビビンバ、ソフトドリンク、ソフトクリームなど、複数の種類のメニューを相互に取り扱う複合的な業態が一般的でした。また、自社ブランドの運営に加え、大手飲食チェーンのフランチャイズ店舗運営も手掛けていました。

2019年7月時点では、その店舗数は39店舗を数えており、これら全てがユニー系の総合スーパーやショッピングセンター内に出店していました。

展開していた店舗ブランド

ユニフードは、多岐にわたる食のジャンルで独自の店舗ブランドを展開していました。代表的なブランドとしては、ラーメンを主体とする「風まつり」や、ラーメン、石焼ビビンバなどを複合的に提供するフードコート向けの「カザマツリキッチン」がありました。石焼ビビンバをメインとする「アジアン亭」、うどんや丼物を扱う「旬来屋」、うどん・そば専門の「めん処つるべや」、お好み焼き・ねぎ焼きを得意とする「風味壱銭堂」なども展開していました。喫茶・軽食分野では、ケーキやパスタを提供する「ロバール」がありました。一部の店舗では、例えば「麺めん」「旬来家」「sweet factory」「CREPE MANIA」「焼きごのみ」「アジアン亭」といった複数のブランド名を同一区画内に並べて表示し、多様なメニューを提供していることも特徴でした。

また、過去には以下のような店舗ブランドも存在していました。

京三条（お好み焼き）
京花
ディフレスコ（オープンサンド）
カフェ・アイ
新中華風まつり
麺菜本家（野菜ラーメン主体）
オムゲット（オムライス・カレー・スパゲッティ）
韓食（アジアン亭のサブブランド）
* アデッソ（喫茶・軽食）

これらの自社ブランドに加えて、「ドトール」や「サーティワン」、「ファーストキッチン」といった大手チェーンのフランチャイズ店舗も運営し、事業ポートフォリオを広げていました。

事業の終焉

長年にわたりユニー系列の商業施設内で飲食サービスを提供してきたユニフードでしたが、2020年7月1日をもってその歴史に幕を下ろしました。同日付で親会社のユニー株式会社がユニフードの全事業を承継し、ユニフード自体は清算手続きが取られました。これにより、ユニフードという会社組織は消滅しましたが、その展開していた店舗の一部や事業内容はユニーに引き継がれ、形態を変えながらもサービスが継続されている場合もあります。

ユニフードは、ユニーの商業施設を訪れる人々に、多様な食の選択肢を提供する役割を担っていました。会社としては清算されましたが、その事業を通じて培われたノウハウやサービスは、ユニーのフードサービス部門に引き継がれ、現在に至っています。

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