ユークス

株式会社ユークスの概要

株式会社ユークス（YUKE'S Co., Ltd.）は、日本のゲーム会社で、大阪府堺市に本社を構えています。この企業は、主にプロレスをテーマとしたゲームの開発で広く知られています。特に、「闘魂烈伝」シリーズは高く評価されており、その名は多くのファンに親しまれています。また、同社は『デジボク地球防衛軍』や『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』など、他ジャンルの作品でも開発や開発協力に関与しています。

ユークスは、創業以来、エンターテインメント業界において重要な役割を果たしてきました。会社のスローガンである「FUTURE MEDIA CREATORS」は、未来のメディアを創造することを目指しています。この理念のもと、ユークスは変化するゲーム市場に対応しながら、新たな価値を提供し続けています。

会社の沿革

ユークスは、1993年2月26日に谷口行規の手によって設立されました。谷口は、ゲーム「ぷよぷよ」の開発メンバーとしての経歴を持ち、ポリゴン技術を駆使してリアルな人間表現を追求したいと考えていました。設立初期には、著名なゲームデザイナーである原典史が合流し、初のポリゴンプロレスゲーム『新日本プロレスリング闘魂烈伝』（PlayStation）が誕生しました。

その後、ユークスはTHQ社と提携し、アメリカの話題作「エキサイティングプロレス」のローカライズを手掛けることになりました。この契約により、ユークスは日本での売上を全て自社のものとする一方、ロイヤリティの支払い義務が免除されるという有利な条件を得ました。

2005年には、ユークスが新日本プロレスの子会社化を進め、その影響でプロレスリング・ノアの版権の使用が制限される事態に直面しました。しかし、同時に新日本プロレスのブランド力を活かして、新たなコンテンツやゲームが生まれる土壌も整いました。特に、2007年には新日本プロレスとの合同イベント「レッスルキングダム」が開催され、ユークスのゲーム名が大会名に冠されました。

ユークスはプロレスゲームだけでなく、モータースポーツにも積極的に関与しています。D1グランプリには、自社の「チームユークス」を活用してスバル・インプレッサで参戦し、PS2向けに公式ゲームも製作しました。さらに、谷口社長自らがレースにも繰り出し、さまざまな大会での勝利を収めた経験があります。

経営の変遷

2011年には、子会社化後初めて営業黒字を達成しましたが、2012年には新日本プロレスの全株式をブシロードグループに譲渡し、経営からは撤退することになりました。それ以降も、ユークスは他のゲームやプロジェクトへの関与を経て、技術的な支援を行っています。

例えば、バンダイナムコアミューズメントのキャラクタープロジェクト「ポラポリポスポ」では、自社開発のリアルタイムレンダリングエンジン「ALiS ZERO」を提供するなどの形で関与しています。これにより、従来のプロレスゲームからの脱却を図り、多様な領域へとシフトしています。

結論

ユークスは、その革新性とチャレンジ精神によって、日本のゲーム業界において確固たる地位を築いてきました。創業以来、多様なジャンルのゲームを開発し続け、特にプロレスゲームにおける影響は計り知れません。今後も、ユークスは新たな挑戦を続け、未来のメディアクリエーションに貢献していくことでしょう。

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