ユーロメッド

ユーロメッド（Euromed）

ユーロメッドは、スペインの鉄道会社レンフェ（Renfe）が運行する高速列車サービスです。スペイン語では「エウロメッ」と発音されます。この列車は、スペイン第二の都市であるバルセロナと、地中海沿岸に位置するバレンシアおよびアリカンテという主要都市間、総延長523kmを結んでいます。

概要

ユーロメッドは、標準軌の高速鉄道AVEの技術を基に開発されました。しかし、AVEが新設の高速線を使用するのに対し、ユーロメッドは主に既存の在来線を利用して運行されます。このため、車両は標準軌のAVE100系をベースに、1668mmの広軌用台車を装備した101系が用いられています。

また、在来線区間を走行することから、電化方式も既存の直流3,000Vに対応しています。ユーロメッド専用車両は、フランスのアルストム社によって6編成が製造されました。運行開始は1997年6月16日で、通常は最高速度220km/hで営業運転を行っています。試験走行では250km/hを記録しています。

編成

編成構造は、AVE100系と同様に、2両の電気機関車が客車を挟む形となっています。しかし、2009年にはより新しい130系による運行に置き換えられ、101系は標準軌の台車に履き替えられ、AVE100系として他の路線で運用されるようになりました。さらに、2019年末には、バルセロナとタラゴナ間の走行区間が高速新線に変更される見込みとなっています。これにより、さらなる速度向上と所要時間の短縮が期待されます。

事故

ユーロメッドは過去に重大な事故を経験しています。2002年3月30日、ユーロメッドは普通列車との衝突事故を起こし、2人が死亡、90人が負傷しました。この事故により、先頭の機関車1両が大きく損傷し、使用不能となりました。代替として製造された新しい機関車は、外観がフランスの高速列車TGV POSタイプに変更されています。この事故を教訓に、安全対策がさらに強化されました。

出典

• - Renfe （スペイン語）

ユーロメッドは、スペインの主要都市間を結ぶ重要な交通手段として、多くの人々に利用されています。技術的な進歩や安全対策の強化を通じて、より快適で安全な旅を提供できるよう、日々努力が続けられています。

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