ヨシャファト

ヨシャファトの生涯と業績

基本情報

ヨシャファト（新改訳聖書ではヨシャパテ、ヘブライ語：יְהוֹשָׁפָט、英語：Joshaphat）は、紀元前908年に誕生し、紀元前848年に他界したユダ王国の第4代国王である。彼の名前には「主はさばきたもうた」という意味が込められている。彼は『マタイの福音書』の系図にも登場し、そこでの表記はヨサパテである。

初期の生涯と即位

ヨシャファトは、父アサと母アズバの間に生まれた。アサはその治世においてユダ王国を主の目にかなう導きで治め、ヨシャファトはその影響を受けて成長した。彼が35歳のとき、紀元前873年頃に即位し、以降25年間にわたり王としての役割を全うした。即位してからわずか3年後の紀元前869年、彼は神の律法を人々に教えるためにつかさたちを派遣し、民の信仰を高めようと尽力した。

政治的和解と外交

ヨシャファトは政略結婚を通じて北イスラエル王国との和解を進めた。特に、アハブ王の娘アタルヤを息子ヨラムの妻とすることで、両国の関係を改善した。また、彼はアハブ王を訪れ、アラムとの戦いに参加するよう求められる。戦いではアハブが戦死し、ヨシャファト自身も敗走を余儀なくされる。これに対し預言者エフーが彼を責めたことは記録に残されている。

宗教改革と裁判制度の確立

ヨシャファトは再び宗教改革に着手し、エルサレムにおいてレビ人や祭司からなる最高裁判所を設置した。これは彼の治世における一環として、民の礼拝を促進し、国家の精神的基盤を強化する試みであった。

戦闘と勝利

モアブ人とアモン人がユダ王国に侵攻した際、ヨシャファトは神に救いを求めた。そしてレビ人ハジルエルを通して神の勝利の約束を受け取った。彼は賛美の声を上げて軍隊を率い、結果的にアモン人とモアブ人は同士討ちにより壊滅した。この出来事は彼の治世における重要な勝利として語り継がれている。

経済活動と後の課題

その後ヨシャファトはエツヨン・ゲベルで船団を編成し、北イスラエルの王アハズヤと同盟を結んだが、預言者エリエゼルがその同盟を非難したため、ヨシャファトは再評価を迫られた。また、モアブからの貢物を求める北イスラエル王国のヨラムとの協力関係も結び、遠征は一定の成果を上げた。

晩年と死去

ヨシャファトは紀元前848年に60歳で亡くなり、ダビデの町に埋葬された。彼の治世は、ユダ王国における宗教・政治的な課題を扱いながらも、多くの勝利と改革をもたらした重要な時代であった。

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