ヨハン・ゴットフリート・ガレ

ヨハン・ゴットフリート・ガレ（Johann Gottfried Galle, 1812年6月9日 - 1910年7月10日）は、ドイツの天文学者です。ザクセン・アンハルト州のグレーフェンハイニヒェン近郊ラディスで生まれ、ベルリン天文台でヨハン・フランツ・エンケの助手としてキャリアをスタートさせました。

海王星の発見

ガレの最も有名な業績は、1846年9月23日、ベルリン天文台で学生のハインリヒ・ルイス・ダレストと共に、海王星を初めて観測し、それが新惑星であることを確認したことです。この観測は、フランスの天文学者ユルバン・ルヴェリエが天王星の軌道の摂動を説明するために予言した新惑星の存在に基づいています。ルヴェリエから送られてきた観測依頼の手紙を受け取ったガレは、上司のエンケが懐疑的であったにもかかわらず、観測を許可されました。その夜、ガレとダレストは、ルヴェリエの計算に基づいて特定された領域で、予言された新惑星を発見しました。

この発見を巡っては、ルヴェリエとどちらが発見者であるかという論争がありましたが、現在では、両者の共同発見であるとされています。ガレは博士論文で、オーレ・レーマーによる恒星と惑星の子午線通過の観測記録を詳細に分析しました。また、この論文をルヴェリエに送ったことが、海王星発見につながるきっかけとなりました。

その他の業績

ガレは彗星の研究にも熱心に取り組み、生涯にわたって彗星の観測と研究を行いました。1894年には、息子のアンドレアス・ガレと共に、414個の彗星のリストを発表しました。また、自身も1839年から1840年の間に3個の彗星を発見しています。さらに、小惑星の視差が太陽系の距離決定に利用できることを指摘しました。このアイデアは、ガレの死後20年目に実現しました。

後世への影響

ガレの天文学への貢献は、後世に大きな影響を与え、彼の業績を称えて、小惑星、月のクレーター、火星のクレーター、そして海王星の環に彼の名前が付けられています。

その他の活動

1851年、ガレはブレスラウ（現在のポーランド・ヴロツワフ）に移り、ブレスラウ大学の天文学教授および同大学天文台の台長に就任し、その地で天文学の研究と教育に尽力しました。

関連項目

19世紀生まれの天文学者

脚注・出典

外部リンク 全て死亡記事が掲載されているサイトへのリンクです。
AN 185 (1910) 309/310 (in German)
JRASC 4 (1910) 379
MNRAS 71 (1911) 275
Obs 33 (1910) 314 (not online)

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