ヨハン2世 (プファルツ＝ジンメルン公)

ヨハン2世 (プファルツ＝ジンメルン公)

ヨハン2世（Johann II., 1492年3月20日 - 1557年5月18日）は、16世紀の神聖ローマ帝国におけるプファルツ＝ジンメルン公です。父はプファルツ＝ジンメルン公ヨハン1世、母はナッサウ＝ザールブリュッケン伯ヨハン2世の娘ヨハンナ。

生涯

1508年、ヨハン2世はバーデン辺境伯クリストフ1世の娘ベアトリクスと結婚。翌1509年に父が亡くなると、プファルツ＝ジンメルン公の地位を相続しました。

ヨハン2世の治世における大きな転換期は、宗教改革です。彼はプロテスタントに改宗し、これにより選帝侯であるトリーア大司教やマインツ大司教といったカトリック勢力との対立を招きました。当時のヨーロッパは宗教的な対立が激化しており、領主の宗教的選択は領土の安定にも影響を与える重要な問題でした。

1557年、ヨハン2世は65歳で死去。公位は息子のフリードリヒ2世が継承しました。フリードリヒ2世は父の政策を受け継ぎ、1559年にはプファルツ選帝侯位をも継承することになります。

家族

最初の妻ベアトリクスとの間には、12人の子供がいました。

1. カタリーナ（1510年 - 1572年） - クント女子修道院長
2. ヨハンナ（1512年 - 1581年） - ボッパルト女子修道院長
3. オッティリア（1513年 - 1553年）
4. フリードリヒ2世（1515年 - 1576年） - プファルツ＝ジンメルン公、プファルツ選帝侯
5. ブリギッタ（1516年 - 1562年） - ノイブルク・アン・デア・ドナウ女子修道院長
6. ゲオルク（1518年 - 1569年） - プファルツ＝ジンメルン公、ヘッセンのエリーザベトと結婚
7. エリーザベト（1520年 - 1564年） - エルバッハ伯ゲオルク2世と結婚
8. ライヒャルト（1521年 - 1598年） - プファルツ＝フェルデンツ公ゲオルク・ヨハン1世の娘アンナ・マルガレーテと結婚
9. マリア（1524年 - 1576年） - ボッパルト修道女
10. ヴィルヘルム（1526年 - 1527年）
11. ザビーネ（1528年 - 1578年） - エフモント伯ラモーラルと結婚
12. ヘレネ（1532年 - 1579年） - ハーナウ＝ミュンツェンベルク伯フィリップ3世と結婚

1554年には、エッティンゲン伯ルートヴィヒ15世の娘マリア・ヤコベアと再婚しましたが、この結婚からは子供は生まれませんでした。

ヨハン2世は、宗教改革の時代にプファルツ＝ジンメルン公として領土を統治し、その後のプファルツ選帝侯位継承の基礎を築いた人物として評価されています。彼の婚姻政策は、領土の安定と拡大に貢献しました。

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