ライアン・デンプスター

ライアン・スコット・デンプスター

ライアン・スコット・デンプスターは1977年5月3日、カナダのブリティッシュコロンビア州シーシェルトに生まれた元プロ野球選手です。投手として活躍し、現在はMLBのシカゴ・カブスにおいて野球編成部門の社長補佐の役職に就いています。彼は特にシカゴ・カブスでの活躍が評価されており、ウェイド・デービスと共にカブスの26試合連続セーブ成功という球団記録を保持しています。

経歴

プロ入りとレンジャーズ傘下時代

デンプスターは1995年にMLBドラフトの3巡目（全体66位）でテキサス・レンジャーズに指名され、プロの世界に足を踏み入れました。彼はレンジャーズ傘下でのプレーを経て、順調にキャリアを積んでいきました。

マーリンズ時代

1996年、デンプスターはフロリダ・マーリンズへと移籍しました。ここで彼は1998年5月23日にメジャーデビューを果たし、2000年にはニューヨーク・メッツ戦でメジャー完封勝利を達成します。同年はオールスターゲームにも選出され、シーズン最終的には14勝、防御率3.66、209三振を記録し、チームの投球三冠を達成しました。特に、ケビン・ブラウンの205三振という球団記録を更新したことが大きな話題となりました。

レッズ時代

2002年、デンプスターはシンシナティ・レッズへトレードされましたが、2003年の右肘故障によりトミー・ジョン手術を受けることとなり、シーズン終了後に放出されました。

カブス時代

2004年にはシカゴ・カブスと契約を結び、クローザーとしての役割を果たします。特に2005年には33セーブを挙げて、その後の契約延長が決まりました。2006年、彼はセーブ数に苦しみましたが、2008年からは先発投手に戻り、自己最多の17勝を記録。また、8年ぶりにオールスターゲームに選出され、活躍が光りました。オフに4年5200万ドルでカブスと契約延長しました。

レンジャーズとレッドソックス時代

デンプスターは2012年に古巣のレンジャーズへ移籍し、シーズン終了後にフリーエージェントとなります。続いて2012年、ボストン・レッドソックスと契約し、2013年にはワールドシリーズ優勝を経験しましたが、2014年には首の故障からプレーしないことを発表、その後引退を表明しました。

現役引退後

2014年末には再びカブスに戻り、野球編成部門の社長補佐としチームに貢献しています。また、2017年には第4回ワールド・ベースボール・クラシックでカナダ代表として選出されるなど、選手引退後も豊富な経験を生かして活動しています。

人物と特色

デンプスターは性格温厚で知られ、チームのムードメーカーとしても親しまれていました。彼はチャリティ活動への情熱も示し、2006年と2008年にはロベルト・クレメンテ賞の候補にノミネートされています。ただし、強い正義感を持ち、2013年にはドーピング問題に関わる選手に対して強硬に対処し、乱闘に発展したケースもありました。

| # 記録と代表歴
| MLBオールスターゲーム選出：2回（2000年、2008年）
| 背番号：50（1998年）、46（1999年-2002年途中、2004年-2013年）、34（2002年途中-2003年）
| 代表歴：2017 ワールド・ベースボール・クラシック・カナダ代表

ライアン・デンプスターのキャリアは、多くの記録と成功に満ちたものと言えるでしょう。彼の情熱とプロフェッショナリズムは、今なおメジャーリーグで語り継がれています。

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