ライオン古山

ライオン 古山

ライオン 古山（本名：古山 哲夫）は、1948年1月16日に宮城県柴田郡で生まれた日本の元プロボクサーです。現役時代は笹崎ボクシングジムに所属し、軽量級で活躍。引退後はライオンズジムの会長を務め、ボクシング界の後進育成に尽力しています。

プロキャリアの開始と飛躍

古山選手のプロキャリアは、1967年6月19日の今西正実戦で始まりました。このデビュー戦を2ラウンドKO勝利という鮮烈な形で飾ると、勢いそのままに第14回全日本ライト級新人王にも輝き、将来を嘱望される存在となります。

階級をジュニアウェルター級に移した後もその実力を発揮。1969年4月9日には、浦和洋一との間で争われた日本ジュニアウェルター級王座決定戦に出場。ここでも2ラウンドKOという圧巻の強さを見せ、自身初となる日本王座を獲得しました。

東洋王座の獲得と世界の舞台へ

日本王者として実績を積んだ古山選手は、1970年9月2日、OBF（東洋太平洋ボクシング連盟）東洋ジュニアウェルター級王者、辛春教に挑戦しました。この試合でも得意の強打が炸裂し、7ラウンドKO勝利を収め、東洋王座の獲得に成功します。東洋王座の初防衛に成功した後、保持していた日本王座は返上しました。

しかし、1971年5月29日、李昌吉との防衛戦で判定負けを喫し、東洋王座から陥落します。

日本王座への復帰と長期政権

東洋王座を失った後、再び日本王座を目指した古山選手は、1972年10月30日、東海林博との日本ジュニアウェルター級タイトルマッチに臨みます。この試合に8ラウンドKOで勝利し、かつて返上した日本王座を見事に奪還しました。

この二度目の日本王座獲得以降、古山選手は長期政権を築き上げます。強豪挑戦者たちを次々と退け、日本王座を8度防衛するという偉業を達成しました。

世界王座挑戦

日本ジュニアウェルター級のトップとして君臨する一方、世界王座への挑戦の機会も得ます。1973年12月5日、ボクシングの本場パナマに乗り込み、WBA世界ジュニアウェルター級王者アントニオ・セルバンテスに挑みました。強豪王者相手に善戦しましたが、結果は判定負けとなり、惜しくも王座獲得はなりませんでした。

続いて1974年9月21日には、イタリア・ローマで空位となっていたWBC世界ジュニアウェルター級王座決定戦に出場。ペリコ・フェルナンデスと対戦しましたが、判定で敗れ、二度目の世界挑戦も実りませんでした。この試合の判定については、当時現地で解説を務めていた元世界王者、小林弘氏が地元判定ではないかと猛抗議するなど、物議をかもしたことでも知られています。

さらに1976年1月25日には、日本大学講堂でWBA世界同級王者（当時）センサク・ムアンスリンに再挑戦。三度目の世界王座獲得を目指しましたが、ここでも判定負けを喫しました。

キャリアの終盤と引退

長期にわたり日本王座を守り続けた古山選手ですが、キャリア終盤にはタフな試合も経験します。1977年7月17日には、当時誰もが目を疑ったというクオーリーフジ（ブルースカリー）との試合でKO負けを喫しました。この試合の映像は、相手選手のマネージャーによって録画されていたとされています。

そして、日本王座を8度防衛した後、1977年10月27日に行われた畠山昇との日本タイトルマッチで判定負けを喫し、王座から陥落。この試合をもって現役からの引退を表明しました。

戦績

プロボクサーとしての総戦績は 54戦 38勝（27KO）12敗 4分 という輝かしい記録を残しています。

現在

現役引退後は、ライオンズジムの会長として後進の育成に力を注いでおり、日本ボクシング界の発展に貢献し続けています。

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