ライシーアム劇場 (ブロードウェイ)

ライシーアム劇場

ライシーアム劇場（Lyceum Theatre）は、ニューヨーク市のミッドタウンに位置し、ブロードウェイで重要な役割を果たしている劇場のひとつです。ロケーションはタイムズスクエアに近く、6番街と7番街の間にある西45丁目149番地にあります。1903年に開場したこの劇場は、ハドソン劇場やニュー・アムステルダム劇場と共に、ブロードウェイに残る最も古い劇場の一つとして知られています。

この劇場は、長年にわたりニューヨークで合法的に運営されてきた劇場としての伝統を誇ります。また、1974年にはブロードウェイの劇場として初めて歴史的ランドマークに認定されました。ライシーアム劇場は、開場当初からその名称で運営され続けている数少ない例の一つでもあります。

建築とデザイン

劇場のデザインは、建築事務所ハーツ・アンド・タラントによってボザール様式で設計されました。この劇場は、興行主であるダニエル・フローマンの指導のもとに建設され、彼は以前の旧ライシーアム劇場の後継としてこの新しい劇場を1903年に開場しました。こけら落としでは、『The Proud Prince』が初演され、以降多くの名作が上演されています。

フローマンは経営に深く関与し、彼の弟チャールズが1915年まで支配人を務めました。劇場には、エセル・バリモアやファニー・ブライス、ビリー・バークなど、多くの著名な演者が舞台に立ち、その名を刻んでいます。顕著な特徴として、劇場の正面入口には波のような形をした庇があり、迫力のある大理石の階段も見どころです。

客席と内部構造

ライシーアム劇場は、三層から構成される内部構造を持ち、総客席数は922席（場合によっては943席とも）で、ブロードウェイの劇場の中では小規模な部類に入ります。このような設計により、観客は一体感を感じながら観劇することができるのです。

面白い点として、舞台前の1等席の上には、フローマンのために設計されたアパートメントがあります。現在はシューバート・アーカイヴスの本部が移転し、劇場の歴史的価値を保存する役目を担っています。

史跡としての価値

ライシーアム劇場は、その歴史的背景と社会的意義から、ニューヨークの文化的遺産を象徴する重要な場所となっています。訪れる観客は、ただ舞台でのパフォーマンスを楽しむだけでなく、過去の偉大な演者たちがこの劇場で残した足跡を感じることができます。

この劇場は、名作の上演と共に多くの人々に愛され続け、今後も新たな魅力を提供し続けるでしょう。

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