ライト工業

ライト工業株式会社

東京都千代田区に本社を置くライト工業株式会社は、広範な建設事業を展開する企業体です。特に、斜面対策工事や地盤改良工事といった基礎土木の専門分野において、日特建設と並んで業界を代表する主要企業の一つとして位置づけられています。技術力と実績に基づいた安定した事業基盤を持ち、社会インフラの整備・維持に貢献しています。同社の株式は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、日本を代表する中堅・中小企業のパフォーマンスを示すJPX日経中小型株指数の構成銘柄にも選定されています。

沿革

ライト工業株式会社の歴史は、1943年（昭和18年）7月1日に「上條防水工業所」として創業したことに始まります。戦後の1946年（昭和21年）には「東北防水工業所」へと名称を変更し、事業を継続しました。法人組織へと移行したのは1948年（昭和23年）のことで、この時に「株式会社ライト防水工業所」が設立されました。その後、1952年（昭和27年）に現在の社名である「ライト工業株式会社」へと変更し、事業領域の拡大と企業基盤の強化を進めていきました。株式市場への上場は1961年（昭和36年）に東京証券取引所市場第二部で果たし、さらに事業規模の拡大と信用力の向上を背景に、1974年（昭和49年）には東京証券取引所市場第一部（現：プライム市場）へ指定替えとなりました。創業以来、時代の変化に対応しながら、建設業界における重要な役割を担い続けています。

事業の特徴

同社の核となる事業の一つは、基礎土木分野における高度な技術力を要する工事です。斜面対策工事では、地震や豪雨などによる自然災害から国土を守るための防災・減災対策として、がけ崩れや地すべりを防止する工法を提供しています。また、地盤改良工事においては、建築物や構造物を安全に支えるための安定した地盤を構築する技術を有しており、多様な工法を駆使して顧客のニーズに応えています。これらの分野における長年の経験と技術開発により、高品質かつ信頼性の高いサービスを提供し、業界内での確固たる地位を築いています。

軟式野球部の活躍

企業の活動として特筆すべきは、同社の軟式野球部の輝かしい実績です。全国レベルの大会で数々の優勝を収めており、特に「天皇賜杯全日本軟式野球大会」では3回の優勝、「国民体育大会」では5回の優勝を果たしています。国体においては、それぞれ3連覇と2連覇という偉業を成し遂げており、その実力の高さを物語っています。中でも語り草となっているのは、1983年に茨城県水戸市で開催された第38回天皇賜杯全日本軟式野球大会の決勝戦です。田中病院（宮崎県代表）との間で行われたこの試合は、延長45回という日本の野球史上でも稀に見る長時間に及ぶ激闘となり、この壮絶な戦いを制して日本一の栄冠に輝きました。この歴史的な勝利は、チームの粘り強さと不屈の精神を示すものとして、今なお多くの野球ファンの記憶に残っています。企業の社会活動の一環として、スポーツを通じた地域貢献や社員の士気高揚にも力を入れています。

このように、ライト工業株式会社は建設事業における専門性と技術力を基盤としつつ、企業スポーツにおいても顕著な実績を上げており、多方面から注目される企業です。

もう一度検索