ライブ・ア・ライブ

『ライブ・ア・ライブ』詳細解説

『ライブ・ア・ライブ』（LIVE A LIVE）は、1994年9月2日にスクウェア（後のスクウェア・エニックス）から発売されたスーパーファミコン用のロールプレイングゲーム（RPG）です。このゲームでは、7人の異なる主人公が、それぞれ異なる背景を持つ7つのシナリオを体験し、最終的には共に冒険をするという独特のオムニバス形式が採られています。

ゲームの構成と特徴

このゲームはオムニバス形式で構成されており、プレイヤーは初期状態で異なる時代や場所に設定されたシナリオを自由に選んで進めることができます。各シナリオは独立しており、選択する順番はプレイヤーの自由です。この独立したシナリオが、それぞれに異なるプレイ体験を提供しています。最終編で全ての主人公が集結し、共に冒険をする形となり、これが本作の大きな特徴の一つです。

本作は小学館との共同開発であり、当時活躍していた漫画家たちがそれぞれのシナリオのキャラクターデザインに参加しています。これにより、視覚的にも非常に多様性のある作品として仕上がりました。タイトルロゴは、LIVEの部分が鏡文字仕様になっていることも印象的です。

ゲームが生まれる背景

このゲーム制作の発端は、漫画家小林よしのりが「月刊コロコロコミック」の連載で、原始編のイラストを披露したことから始まります。そこからスクウェアが興味を持ち、共同制作がスタートしました。ディレクターは『半熟英雄』で知られる時田貴司が務め、シナリオの一部はゲーム開発に関わった井上信行が担当しました。スーパーファミコン版のゲーム性やシステムに加え、音楽はカプコンで名を馳せた下村陽子が手掛けるなど、各方面からの優れた才能が集まっています。

ゲームのプレイ内容

システム

プレイヤーは普通のRPGと同様にフィールドを移動しますが、シナリオ毎にキャラクターの特殊能力やエンカウント方式が異なるため、異なるプレイ感が味わえます。特に注目すべき点は、全てのアイテムがイベントやボス戦利品、宝箱から入手する形式であり、従来のRPGで見られる商店やお金の概念が排除されています。

戦闘システム

本作の戦闘は「チェッカーバトル」と呼ばれ、7×7マスのボード上で行われます。各キャラクターは移動後に技と対象を選択して攻撃する形式で、通常攻撃は存在せず、必ず技やアイテムを使用して戦います。行動ポイントというエネルギーがキャラクターにあり、これを消費することで行動ができるため、戦略的な判断が求められます。

戦闘においては、敵や味方のヒットポイントが0になると気絶し、また一定の条件により完全に戦闘から離脱（死亡）することもあります。戦闘終了後には、戦闘中に受けたダメージや状態異常が全て回復されるため、連続した戦闘を行いやすい設定になっています。

各シナリオの概要

これからは、7つのシナリオについての簡単な紹介を行います。

原始編

原始時代を舞台に、言葉を話さない人々の狩猟生活を描いています。非言語コミュニケーションが多く使われ、非常にユニークな演出が特徴です。

幕末編

悪の大名から要人を救出するために奮闘する若き忍者のおぼろ丸の物語が描かれています。多くの人間との相互作用が求められる面があり、探索とアクションの融合が楽しめます。

功夫編

中国の武術にまつわる物語で、弟子を育成しながら、義破門団との戦いを繰り広げます。プレイヤーが選んだ弟子が最終的に継承者となる運命が掛かっています。

西部編

アメリカの西部開拓時代を舞台に、賞金稼ぎのサンダウン・キッドの冒険が描かれます。町の住人と協力し、ギャングを討伐するシナリオです。

現代編

様々な格闘家との戦いをメインにしたシナリオで、技を盗んで成長するというシステムが特徴的です。

近未来編

超能力を持つ少年アキラが主役で、ロボットとの戦いを繰り広げる物語です。サイエンスフィクション要素が強く、不思議な展開が楽しめます。

SF編

宇宙船内で起こるトラブルを描いたシナリオ。未来的な設定の中で、乗組員との人間関係やロボットの成長が重要なポイントです。

中世編

最終編へとつながる物語で、魔王に奪われた姫を救うための冒険が描かれています。ファンタジー要素が強く、古典的なRPGに近いスタイルです。

まとめ

『ライブ・ア・ライブ』は、多様性と独創性に満ちたRPGで、各シナリオがそれぞれ異なる魅力を持っています。リメイク版では新しい技術が取り入れられ、今でも多くのファンに愛されている名作です。

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