乗組員

乗組員について

乗組員は、船舶や航空機などの輸送手段で業務を行う人々を指します。英語では「クルー」や「クルーメンバー」と表現され、様々な分野での役割に応じて呼称が異なります。

名称と呼び方

乗組員については、以下のような呼称があります。

• - 商船の場合: 「船員」、「船乗り」、「乗員」
• - 軍艦の場合: 「水兵」、「船乗り」
• - 旅客機の場合: 「乗員」、「乗務員」、「飛行機乗り」

これらの用語は、広義には特定の職位や地位を持たない乗組員全般を指します。しかし、特に「船長」や「機長」などの上級役職と対比させる場合、階級差のニュアンスが強くなる傾向があります。「乗員」という表現は、こうした階級の意味合いが薄く、より中立的に使用されることが多いです。

船舶における乗組員の役割

軍艦においては「水兵」という用語が使用され、これは下級の乗組員を特定する際に用いられます。海兵隊員のように艦内で業務を行わない「船客」は、通常「乗組員」には含まれません。潜水艦の乗組員は特別な呼称はなく、単に「潜水艦乗り」や「クルー」と呼ばれます。

商船や軍艦では「船乗り」という言葉が使われることが一般的で、これは最も広義な意味を持つ用語とされています。ただし、時に侮蔑的なニュアンスを帯びることもあります。また、女性の乗組員が増えている現代においては「水夫」という言葉の使用頻度は減少しています。

航空機における乗組員

航空機における乗組員については、主に航空法によって定義されています。『航空機に乗り組んで航空業務を行なう者』としての役割があります。航空従事者の中で、操縦士や航空機関士、航空通信士など運航に関わる人々は「コックピット・クルー」と呼ばれます。客室乗務員は「キャビン・クルー」として区分され、両者を合わせて「エア・クルー」として扱うこともあります。

操縦士は「パイロット」または「操縦士」と呼ばれ、古い文献では「飛行機乗り」や「飛行家」との用語も見られます。海軍航空隊では、水先人との混同を防ぐため「アビエイター」と呼ばれることもあります。

宇宙船における乗組員

宇宙船に関しては、乗組員という用語でも通用しますが、「宇宙飛行士」や「クルー」という表現の方が普及しています。たとえば、スペースシャトルの運航に関与する者は「搭乗運用技術者」と呼ばれ、科学実験などに従事する者は「搭乗科学技術者」とされています。

アメリカ航空宇宙局やロシア連邦宇宙局では、運航に関わる者と科学実験を担当する者が合同で「正規の乗組員」とされ、商用の宇宙旅行者は「宇宙飛行関係者」と呼び乗客としての扱いを受けます。

関連項目

• - 乗務員: 列車、タクシー、バスなどで運搬に従事する人々。
• - 海技従事者: 船員の国家資格。
• - 航空従事者: 航空に関連する国家資格。
• - 乗客/旅客: 「乗員」に対する対義語として用いられる。

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