ラクシュミー (女優)

ラクシュミー：南インド映画界の至宝

ラクシュミー（1952年12月13日生まれ）は、インドの南インド映画を代表する女優です。650本以上の映画に出演し、その圧倒的な存在感と演技力で、インド映画史に名を刻んでいます。

華麗なるキャリアの幕開け

1968年、『Jeevanamsam』で女優デビューを果たしたラクシュミーは、すぐに頭角を現し、1970年代には南インド映画界を代表する人気女優となりました。タミル語、テルグ語、マラヤーラム語、カンナダ語映画と幅広く活躍し、その多才な演技力とグラマラスな容姿で多くの観客を魅了しました。

特に1974年に出演したマラヤーラム語映画『Chattakkari』は、大ヒットを記録。ケーララ州映画賞主演女優賞とフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演女優賞を受賞し、ベンガルールでは40週間以上も上映されるロングランヒットとなりました。同作のリメイク版である『Julie』と『Miss Julie Prema Katha』にも出演し、『Julie』ではフィルムフェア賞主演女優賞と年間活動賞を受賞するなど、数々の賞に輝きました。

テルグ語映画『Panthulamma』では、彼女の演技が最も高く評価された作品の一つとして挙げられています。また、『Chattakkari』の成功後、数多くのマラヤーラム語映画に出演し、『Chalanum』と『Mohiniyaattam』では、フィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演女優賞を受賞しています。

ラクシュミーは多くの南インド映画俳優と共演しましたが、1970年代から1980年代にかけて共演したアナント・ナーグとのコンビは特に人気が高く、25本以上の映画で共演しました。

ヒンディー映画界への進出と転身

ヒンディー語映画『Julie』でも成功を収めたラクシュミーですが、南インド映画への強いこだわりから、主に南インド映画を中心に活躍を続けました。1977年に出演した『Sila Nerangalil Sila Manithargal』では、タミル女優として初めて国家映画賞主演女優賞を受賞するという快挙を成し遂げました。

1980年代以降は、主演女優から性格女優へと転向し、母親役や祖母役などを数多く演じました。代表的な作品として、『ジーンズ 世界は2人のために』ではアイシュワリヤー・ラーイ・バッチャンの祖母役、『Hulchul』ではカリーナ・カプールの祖母役を演じ、ベテラン女優としての存在感を示しました。

また、1980年にはK・バーラチャンダルの補佐を受け、『Mazhalai Pattalam』で監督デビューも果たしています。

多くの賞を受賞

ラクシュミーは、フィルムフェア賞のヒンディー語映画部門および南インド映画部門（タミル語、テルグ語、マラヤーラム語、カンナダ語）の4部門すべてで主演女優賞を受賞した唯一の女優です。さらに、南部4州（アーンドラ・プラデーシュ州、タミル・ナードゥ州、カルナータカ州、ケーララ州）のすべての映画賞で主演女優賞を受賞した唯一の女優であり、国家映画賞主演女優賞も受賞しています。これらの受賞歴は、彼女の圧倒的な演技力と人気を証明しています。

私生活

ラクシュミーは、バースカランと結婚し、娘アイシュワリヤー・バースカランをもうけましたが、後に離婚。その後、1975年に『Chattakkari』で共演したモーハン・シャルマと再婚しましたが、1980年に離婚。そして、1987年に『En Uyir Kannamma』で共演したシヴァチャンドランと結婚し、2000年にはサムクタを養女に迎え入れています。

結論

ラクシュミーは、南インド映画、そしてインド映画界全体に多大な貢献をした偉大な女優です。その輝かしいキャリアと演技力は、これからも多くの人々に感動を与え続けるでしょう。彼女の功績は、インド映画史に永遠に刻まれることでしょう。

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