ラスタンサーガ

1987年3月にタイトーから登場したアーケード用の横スクロールアクションゲームです。海外では『Rastan』のタイトルで知られています。プレイヤーはたくましい肉体を持つ蛮人の戦士ラスタンとなり、ヨーロッパ風ファンタジー世界を舞台に、悪の根源たるドラゴンを倒すための壮大な旅に出ます。

ゲームシステム

操作は8方向レバーによる移動と、攻撃およびジャンプを行う2つのボタンを使用します。ラスタンを操作して敵の本拠地へ進み、待ち受ける敵キャラクターや様々なトラップを乗り越えていくのがゲームの目的です。ラスタンは体力制で、体力がゼロになった状態でさらにダメージを受けるか、ステージ内の火の海、底なしの穴、地面から突き出す槍といった即死トラップに触れるとミスとなりゲームオーバーとなります。

アイテムと装備

ステージ内の特定の場所や、特定の敵を倒すと出現する様々なアイテムが存在します。これらは主にラスタンの能力を一時的に向上させるもので、武器、防具、強化アイテム、その他のアイテムに分類されます。武器と防具はそれぞれ一度に1種類しか装備できません。

武器

初期装備の「剣」を含め、4種類の武器が登場します。

剣: ラスタンの標準装備です。
斧（アクス）: 剣の2倍の攻撃力があります。
炎の剣（ファイアソード）: 剣の3倍の攻撃力に加え、剣先から炎の弾を発射できます。
ハンマー（鉄球）: 剣と同等の攻撃力ですが、攻撃範囲が広がります。

剣以外の武器は、一定時間が経過するかミスをすると効果を失い、剣に戻ります。

防具

敵からのダメージを軽減する防具は3種類です。

マント: 敵との接触によるダメージを半減します。
シールド: 敵が放つ攻撃によるダメージを半減します。
アーマー: 敵との接触ダメージと攻撃ダメージの両方を半減します。

防具の効果時間は強化アイテムによって延長できます。

強化アイテム

指輪: 攻撃速度が上昇します。
杖: 防具の有効時間を延ばします。

その他のアイテム

宝石: 取得すると得点になります（色によって点数が異なります）。
体力回復剤: ラスタンの体力を少量回復させます。
毒薬: 体力が減少する代わりに高得点が得られます。
* ゴールドシープ: 体力を全回復させます（特定の敵からのみ出現）。

登場キャラクター（ボス）

各ステージは野外戦、城内戦、そしてボス戦の3部構成です。ステージの最後に待ち受けるボスは、クラトン、スライ、シュムプレーガデス、ラーイオス、ヒュドラーなどが登場し、最終目的であるドラゴンが待ち受けるステージへと続きます。

家庭用移植版

アーケード版は多くの家庭用プラットフォームに移植されました。日本国内では1988年にMSX2版、1991年にゲームギア版が発売されています。海外ではセガ・マスターシステム、Amstrad CPC、コモドール64、ZX Spectrum、Apple II GS、PC/AT互換機|PC_AT互換機など、多岐にわたる機種で展開されました。

近年では、アーケード版の忠実な移植がPlayStation 2やPlayStation Portable、Xbox、Windows向けのコンピレーションタイトルに収録されました。また、2014年にはアーケード向け配信システム『NESiCAxLive』でも配信され、2024年には『アーケードアーカイブス』シリーズとしてPlayStation 4|PlayStation_4版とNintendo Switch版が登場し、現行機で手軽にプレイできるようになりました。

移植版によっては、オリジナルのアーケード版とは画面仕様やゲームバランスなどが異なる場合があります。

シリーズ作品

本作はシリーズ化されており、続編として『ラスタンサーガ2』（1988年）、『ウォリアーブレード(Warrior Blade RASTAN SAGA EPISODE III)』（1992年）がアーケード向けに制作されました。『ラスタンサーガ2』は2人協力プレイが可能になった点が特徴ですが、ゲーム性については様々な意見があります。なお、タイトー開発ではない3D格闘アクション『Barbarian』（2002年、海外）および日本版『ウォーリアーブレイドラスタンvsバーバリアン編』（2003年）も関連作品として挙げられることがありますが、ゲーム内容は大きく異なります。

スタッフ・評価

アーケード版の開発には、プロデューサー兼ディレクターの小林よしのり氏、ゲームデザインなどを担当した西村年幸氏、サウンドの八木下直人氏と高木正彦氏らが携わりました。家庭用移植版の一部は当時のゲーム誌において評価が掲載されています。

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