ラステリ手術

ラステリ手術について



ラステリ手術（Rastelli procedure）は、イタリアの心臓外科医ジャンカルロ・ラステリの名前に由来する心臓の外科手術です。この手術は、特に左室流出路が狭く、心室中隔に欠損を伴う完全大血管転位症3型に対応するために考案されました。以降、この手術はさまざまな先天性心疾患の治療にも用いられるようになりました。

適応疾患


ラステリ手術は主に以下のような病態に適応されます:
これらの疾患に加え、心房中隔欠損症（VSD）や右室流出路が狭くなる右室流出路狭窄（RVOTO）、さらには肺動脈弁の閉鎖や狭窄、漏斗部狭窄などが含まれます。

手術のタイミング


通常、ラステリ手術は1歳から2歳の間に実施されます。このタイミングは、患者にチアノーゼの症状が現れる前に行うため、事前にBTシャント術と呼ばれる姑息手術が行われることもあります。

手術手技


手術内容としては、ゴアテックス製のパッチを使うことで、左室から酸素化された血液を大動脈へ流し込みます。同時に、心室中隔の欠損部分を閉じる手法も取られます。さらに、肺動脈弁も外科的に閉じられ、弁付き人工血管が右室と左右肺動脈の分岐部分に接続されることで、脱酸素化された血液が肺へと流れる新たな血流路が形成されます。

結果


ラステリ手術は、心臓の機能を改善し、患者の生活の質を向上させることを目的としています。また、手術後のフォローアップも重要であり、患者の心臓の状態を定期的に観察することが求められます。

脚注


ラステリ手術に関する詳細な情報は、専門の医療機関や関連文献で確認することができます。

関連項目



参考リンク



この手術は、複雑な先天性心疾患に対する治療法の一つで、心臓外科における重要な手技として位置づけられています。

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