ラテルナ

株式会社ラテルナ：映画の灯火、その軌跡

株式会社ラテルナは、かつて日本に存在した映画会社です。シネマコンプレックスを経営する株式会社ティ・ジョイの子会社として、その名を知られていました。しかし、2010年4月1日に株式会社アマゾンと合併し、アマゾンラテルナとして新たなスタートを切りました。

役員構成

ラテルナの役員構成は、以下の通りでした。

常務取締役：福原英行（東映ビデオ社長）、大山秀徳（東映アニメーション常務）
取締役：松田英史（東映エージエンシー社長）、高城剛（東映アニメーション取締役、フューチャー・パイレーツ社長）
相談役：岡田裕介（ティ・ジョイ/東映社長）、泊懋（東映アニメーション会長）
監査役：西廣太郎（東映アニメーション常務）、渡辺聖（ティ・ジョイ常勤監査役）

設立と初期の活動

ラテルナは、2002年7月に東映アニメーション株式会社の100％子会社として設立されました。当初の事業内容は、アニメーションおよびキャラクターの企画、製作、販売でした。2004年には、ガイナックスらと共同でOVA『Re:キューティハニー』全3作を製作しましたが、その後はほぼ休眠状態となっていました。

事業転換と映画製作への進出

2007年12月10日、株式会社ティ・ジョイがラテルナの発行済み株式の50％を取得し、ティ・ジョイのグループ企業となりました。これにより、ラテルナは映画・映像の企画製作会社へと業態を変更し、ティ・ジョイ常務取締役の與田氏が代表取締役社長に就任しました。

2008年には、浅野忠信主演のドイツ・カザフスタン・ロシア・モンゴル合作映画『モンゴル』の日本での諸権利を買いつけ、ティ・ジョイと東映の共同配給で公開されました。また、ティ・ジョイが配給した映画『チェスト!』にも共同出資しました。さらに同年5月には、アメリカ、韓国との合作映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』の製作を発表するなど、本格的な映画製作に乗り出しました。同年7月には、映画『ぼくとママの黄色い自転車』の共同製作も発表しています。

アマゾンとの連携と合併

2008年6月1日、ラテルナは映像製作会社である株式会社アマゾンの株式を取得し、傘下に収めました。與田氏はアマゾンの代表取締役会長CEOに、倉内氏は同社長COOに就任しました。その後、2009年6月にはアマゾンとラテルナが資本及び業務提携を行い、2010年4月1日に合併。株式会社アマゾンラテルナとして、新たなスタートを切りました。

フィルモグラフィ

ラテルナが製作・配給に関わった主な作品は以下の通りです。

改組前

Re:キューティハニー（2004年）

改組後

モンゴル（2008年）
チェスト!（2008年）
The Harimaya Bridge はりまや橋（2009年）
ぼくとママの黄色い自転車（2009年）

関連事項

ティ・ジョイ
* アマゾン (映像製作)

ラテルナは、短期間ながらもアニメ製作から映画配給へと事業を拡大し、国際的な合作映画にも携わるなど、多様な展開を見せました。その足跡は、日本の映画史に小さくも確かな光を灯しています。

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