ラディキ・サモ

ラディキ・サモ

ラディキ・サモ（Radike Samo）は、フィジーのナディ出身の元ラグビーユニオン選手です。1976年7月9日に生を受けました。グラウンド上では主にロック（LO）、ナンバーエイト（No.8）、フランカー（FL）といったフォワードのポジションを担い、その類稀なる運動能力とパワーで知られました。

プロフィール

生年月日：1976年7月9日
出身地：フィジー、ナディ
身長：198cm
体重：116kg
* ポジション：ロック、ナンバーエイト、フランカー

キャリアの軌跡

サモのキャリアは、若くして頭角を現すことから始まりました。19歳以下ラグビーフィジー代表に選出されるなど、将来を嘱望される存在でした。

スーパーラグビーとオーストラリア代表

2000年、サモは南半球最高峰リーグであるスーパーラグビー（当時はスーパー14）に所属するブランビーズに加入し、プロとしてのキャリアを本格的にスタートさせました。ブランビーズではフォワードとして重要な役割を担い、2004年にはチームのスーパー12優勝に大きく貢献。この活躍が認められ、同年にはオーストラリア代表、ワラビーズのスコッドに初選出され、スコットランド代表とのテストマッチで代表デビューを果たしました。ブランビーズには2006年まで所属し、スーパーラグビーを代表するフォワードの一人としての地位を確立しました。

フランスへの挑戦

2006年夏、サモは新たな挑戦の場を求め、フランスへ渡りました。ウェールズの強豪カーディフ・ブルーズからの誘いを断り、フランス最高峰リーグであるトップ14の名門スタッド・フランセ・パリへの移籍を決断。スタッド・フランセでもすぐにチームの中心選手となり、2007年にはトップ14優勝という輝かしい結果を残し、フランスでのキャリアを成功させました。

日本での第一期キャリア

2008年、サモは活躍の場を日本に移し、トップイーストリーグに所属する横河武蔵野アトラスターズへ加入しました。日本のラグビーファンにそのパワフルなプレイを披露し、チームに貢献しました。

オーストラリアへの帰還と栄光

2010年、サモはオーストラリアへと戻り、クイーンズランド州のクラブラグビー選手権であるプレミア・ラグビーに参加するサザン・ディストリクトでプレイしました。その卓越したパフォーマンスが評価され、スーパーラグビーのレッズと短期契約を結びます。ジェームズ・ホーウィルのリザーブとしてチームに加わったサモは、経験豊富なベテランとしてコーチ陣から高い信頼を得て、翌2011年シーズンも契約を更新しました。そして、迎えたスーパーラグビー2011シーズンの決勝戦、奇しくも自身の35歳の誕生日である7月9日に、所属するレッズが見事優勝を飾るという劇的な瞬間をグラウンド上で迎えました。

このレッズでの活躍は、再び彼をワラビーズへと導きます。2011年のトライネイションズでは、35歳という年齢で出場し、ワラビーズ史上最高齢出場記録を更新しました。同年秋にはニュージーランドで開催されたラグビーワールドカップのオーストラリア代表メンバーにも選出され、ベテランとしてチームを支えました。

日本での第二期キャリア

2013年、サモは再び日本のラグビー界へ戻り、トップリーグに所属する近鉄ライナーズへ移籍しました。近鉄でも持ち前のパワーと経験を活かし、チームに貢献しましたが、2015年に退団しました。その後、2016年には再び横河武蔵野アトラスターズに加入し、キャリアの終盤を過ごしました。

ラディキ・サモは、フィジーに生まれながらオーストラリア代表として世界の舞台で活躍し、スーパーラグビー、トップ14といった主要リーグでの優勝、そして日本のラグビー界でのプレイを通じて、長く国際的なキャリアを築き上げました。複数のポジションをこなせる万能性と、年齢を重ねても衰えないフィジカルは、多くの選手にとって模範となるものでした。彼のキャリアは、まさにラグビーというスポーツの奥深さと、選手の情熱の証と言えるでしょう。

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