ラディスラウス・フォン・ラブセビッツ

ラディスラウス・フォン・ラブセビッツ（Ladislaus von Rabcewicz, 1893年6月12日 - 1975年12月19日）は、オーストリアの著名な技術者であり、ウィーン工科大学の教授を務めました。彼は、革新的なトンネル工法である新オーストリアトンネル工法（NATM）の開発者の一人として、その名を知られています。

ラブセビッツは、トンネル工学における岩盤力学の理解を深め、NATMの基礎を築きました。NATMは、従来のトンネル工法とは異なり、掘削後の地山の変形を許容し、その変形を利用して地山自身の安定性を高めるという特徴を持っています。この工法は、経済性、安全性、柔軟性に優れており、世界中のトンネル建設プロジェクトで広く採用されています。

ラブセビッツは教育者としても優れており、多くの学生を指導し、トンネル工学の発展に貢献しました。彼の教え子たちは、世界各地のトンネル建設プロジェクトで活躍し、NATMの普及に貢献しました。

また、彼は家族と共にイランに滞在し、マーザンダラーン州のサヴァドコーにベレスク橋を建設しました。この橋は、彼の技術力と創造性を象徴する建造物として、現在もその姿をとどめています。

受賞歴

ラブセビッツの業績は、数々の賞によって称えられています。

1965年：グラーツ工科大学名誉博士
1973年：ヨハン・ヨーゼフ・リッター・フォン・プレヒトル・メダル
1975年：レーベン鉱業大学名誉博士
1975年：ヴィルヘルム・エクスナー・メダル

著書・論文

ラブセビッツは、トンネル工学に関する多くの著書や論文を発表しています。その中でも特に有名なのは、1944年に発表された「Gebirgsdruck und Tunnelbau（岩石の圧力とトンネル掘削）」です。この著書は、岩盤力学の基礎を解説し、NATMの理論的根拠を示すものとして、トンネル工学の分野で広く読まれています。

彼は生涯で合計49編の論文を発表し、トンネル工学の発展に大きく貢献しました。

外部リンク

Ladislaus von Rabcewicz - Wilhelm Exner Medaillen Stiftung
Foto von Rabcewicz auf der Seite von IGT Geotechnik und Tunnelbau ZT GmbH

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