ラフドゥード

ラフドゥードは、アメリカで活躍した競走馬として知られています。2007年のブリーダーズカップ・フィリー＆メアターフを制覇したことで、その名を広く知らしめることとなりました。

ラフドゥードのキャリアはフランスで始まりました。3歳（2006年）までフランスで競走生活を送っていた彼女は、7戦1勝という成績でした。準重賞であるリアンクール賞を制した実績もありますが、重賞レースでは幾度となく好走しながらも、勝利には届きませんでした。マルレ賞(G2)、プシケ賞(G3)、ロワイヤリュー賞(G2)など、いずれも2着という惜しい結果に終わっています。このため、2006年シーズン終了後、アメリカへの移籍を決断しました。

アメリカでの競走生活は順風満帆とは言い難いものでした。移籍後、アローワンスを2戦で勝ち抜いてG1レースであるビヴァリーDステークスに挑戦しましたが、Royal Highnessに敗れ7着という結果に終わりました。しかし、その後のフラワーボウル招待ステークス(G1)では、見事レコードタイムでの勝利を収め、G1初制覇を成し遂げます。この勝利は、彼女の実力を証明するものでした。

そして迎えたのが、ブリーダーズカップ・フィリー＆メアターフです。8番人気という下馬評を覆し、Honey Ryderに3/4馬身差をつけて見事勝利を収めました。この勝利は、ラフドゥードの競走馬としてのキャリアにおける最大のハイライトと言えるでしょう。このレースを最後に、彼女は現役を引退し、繁殖牝馬となりました。

その年の活躍が評価され、ラフドゥードはエクリプス賞最優秀芝牝馬に選出されました。これは、アメリカの競馬界における最高の栄誉の一つであり、彼女の卓越した能力が認められた証です。

さらに注目すべきは、ラフドゥードの血統です。彼女の孫には、ムーラン・ド・ロンシャン賞などG1競走6勝を挙げたバーイード、そしてコロネーションカップなどG1競走2勝を挙げたフクムといった、一流の競走馬が名を連ねています。これらの競走馬の活躍は、ラフドゥードの血統の優良性を示すものとして、高く評価されています。

ラフドゥードの競走馬としてのキャリアは短かったものの、その活躍はアメリカ競馬の歴史に刻まれています。フランスでの経験、そしてアメリカでのG1制覇、エクリプス賞受賞、そして素晴らしい血統という、多くの要素が彼女の輝かしいキャリアを彩っています。彼女の功績は、今後も長く語り継がれていくことでしょう。

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