ラムドン省

ラムドン省について

ラムドン省は、ベトナムの中部高原地帯に位置する省です。省都はダラット市で、避暑地として有名です。ラムドンという名前は、この地域の前身である「Lâm Viên」と「Đồng Nai Thượng」という二つの地名を組み合わせたものです。「Lâm Viên」は、現地のコホ族の言葉である「Klăng Biêng」がフランス語の「Lang Biang」となり、それがベトナム語に音訳されたものです。「Đồng Nai Thượng」は「上ドンナイ」という意味です。

地理

ラムドン省は、ベトナムの中部高原地帯の山間部に位置しています。山岳地帯のため、涼しい気候が特徴です。

歴史

この地域には、南部のカッティエン遺跡（カッティエン国立公園内）があります。また、省都ダラットは、フランス植民地時代に避暑地として開発されました。美しい自然とフランス風の建築物が特徴です。

ベトナム戦争中には、この地域でも除草剤である『Agent Orange』が散布され、1980年代まで住民に深刻な健康被害が出ました。その後の調査で、『Agent Orange』に含まれるダイオキシン類が原因であることが判明しました。

行政区分

ラムドン省は、2つの市と10の県に分かれています。

市

ダラット市（Đà Lạt / 多樂）
バオロック市（Bảo Lộc / 保祿）

県

バオラム県（Bảo Lâm / 保林）
カットティエン県（Cát Tiên / 吉仙）
ダーフオアイ県（Đạ Huoai）
ダーテー県（Đạ Tẻh）
ダムロン県（Đam Rông / 丹容）
ズィーリン県（Di Linh / 夷靈）
ドンズオン県（Đơn Dương / 單陽）
ドゥクチョン県（Đức Trọng / 德重）
ラックズオン県（Lạc Dương / 樂陽）
ラムハ県（Lâm Hà / 林河）

住民

ラムドン省には、キン族の他に、コホ族、ヌン族、バーナー族などの少数民族が住んでいます。

言語

ベトナム語が公用語ですが、少数民族はそれぞれの言語を使用しています。

宗教

仏教、キリスト教、カオダイ教などが信仰されています。

産業

ラムドン省は、高原の気候を生かした花卉栽培が盛んです。特にダラットは花の生産地として有名で、様々な種類の花が栽培されています。これらの花は、ベトナム国内だけでなく、日本にも輸出されています。また、果樹や野菜の栽培も盛んです。

外部リンク

ラムドン省政府（ベトナム語）)

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