ララバイSINGER

中島みゆき 『ララバイSINGER』

『ララバイSINGER』は、2006年11月22日にリリースされた中島みゆきの34枚目のオリジナルアルバムです。前作『転生 TEN-SEI』から約1年ぶり、新曲のみで構成されたオリジナルアルバムとしては『恋文』以来、約3年ぶりの作品となります。

アルバムの特徴

このアルバムは、2005年から2006年にかけて岩崎宏美、華原朋美、TOKIO、工藤静香といったアーティストに提供した楽曲のセルフカバーを中心に、新曲を加えた構成となっています。編曲には、瀬尾一三に加え、中村哲、小林信吾といった音楽家が参加している点も特徴です。

収録曲について

アルバムには、多様なテーマの楽曲が収録されています。

桜らららら - Sakura La La La La: 1stアルバムの候補曲だったものの、未収録となっていた幻の楽曲。30年の時を経て日の目を見ることになりました。
ただ・愛のためにだけ - Only For The Sake Of Love: 岩崎宏美への提供曲のセルフカバー。愛の深さを歌い上げています。
宙船 (そらふね) - Ship In The Air: TOKIOへの提供曲で、ドラマ主題歌としても大ヒットしました。困難に立ち向かう人への応援歌として広く知られています。
あのさよならにさよならを - Say Goodbye To That Goodbye: 華原朋美への提供曲のセルフカバー。別れをテーマにした切ないバラードです。
Clāvis -鍵- - A Key: 工藤静香への提供曲のセルフカバー。心の奥底にある感情を呼び覚ますような楽曲です。
水 - Water: 物事の本質を水に例えて表現した楽曲。哲学的な深さを感じさせます。
あなたでなければ - It Has To Be You: 応援歌としても使用された楽曲。力強いメッセージが込められています。
五月の陽ざし - In The May Sunshine: 五月の爽やかな日差しを思わせる、穏やかな楽曲です。
とろ - Too Slow!: 中島の新たな一面を感じさせる、ユニークな楽曲。タイトルは「とろい」という意味で、遊び心あふれる歌詞が特徴です。
お月さまほしい - Wishing For The Moon: 月に願いを込める、美しいバラードです。
重き荷を負いて - Shouldering A Heavy Load: 人生の重荷を背負いながらも前へ進む、力強い楽曲です。
ララバイSINGER - A Lullaby Singer: デビュー曲「アザミ嬢のララバイ」へのオマージュが込められた楽曲。両曲のサビのメロディが共通している点が特徴です。

総評

『ララバイSINGER』は、中島みゆきの多様な音楽性と表現力が凝縮されたアルバムです。提供曲のセルフカバーを通して、新たな魅力を引き出すとともに、新曲では彼女の円熟味を感じさせます。愛、別れ、人生、社会など、様々なテーマを深く掘り下げた歌詞は、聴く人の心に深く響くでしょう。中島みゆきのファンはもちろん、幅広い音楽ファンにおすすめできる作品です。

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